2025年5月28日 更新

必見!店頭販促特集!2025年第12弾

美容お試しコーナー / ボールペン什器 / 洗濯機診断システム / JINS眼鏡

43 view

店頭販促特集

凡美社では店頭販促の実態を常に観察している。
売場は常に市場に対して敏感であり、トレンドが反映される。
メーカー側が展開する店頭ディスプレイや店頭POP、店頭施策。
小売側が展開する店頭施策や店頭POP。
買い物客に対する『価値体験の向上』を目指して、店頭は常に変化する。

店頭でのコミュニケーションデザインや、価値伝達の強弱、
コンストラクションデザインも含めた見せ方、体感させる施策などを追求していく。

そこには、セルアウトを考えたプロモーション施策をもってして、流通との商談にのぞむ
メーカーの提案が見えてくる。
さらに小売り側の商品陳列の仕方や店頭POPからは、今の時世にあわせながら、何とか売ろうというパワーも見えてくる。

POP研究家の向坂氏とタイアップし、
随時面白く、ワクワクする売場(買場)をレポートしていく。

2025年 第12弾

43 美容サロンのような体験ブース

家電量販店とドラッグストアの理美容製品のお試しコーナー。
これからどこかへ出かけそうなお客さんが、いっぱい利用してる!
こんなに利用者がいるのか、、、これは重要なリアルなタッチポイントだ。
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購買行動の鍵を握るのは、商品に触れる「最初の体験」。
特に美容家電などのパーソナルアイテムでは、試用体験が購買意欲に直結する。

■設置環境の工夫
大型ミラー、座れるチェア、ライト付きの什器など、じっくりと試せる空間が提供されている。
製品ごとの仕様説明POPや比較表も設置されており、セルフでもわかりやすい設計。

■ユーザー心理への配慮
他者の視線を気にせず使える座席配置や導線設計、道具の使い回しを避けるための消毒設備も完備。安心して試せることが、タッチポイントの質を高めている。

■回遊からの自然流入
通路面に対して開かれたオープンレイアウトが採用されており、買い回り中のユーザーが「ふと試してみたくなる」空気を演出している。

■「映える」デザインで目を惹く
明るく柔らかいパステルカラーや曲線デザインが、SNSを意識した空間演出として機能。
試用中のユーザーも自然と被写体になり、「体験→共有→話題化」までの流れを後押ししている。

■ブランドとの接触機会を創出
商品が並ぶだけでなく、ブランドコンセプトや使い方が記載されたボード、スタッフによる簡単なタッチアップ提案も実施されており、単なる「物売り」を超えたブランド体験の場になっている。

■スペースの制約を逆手に取る
限られた売場でも“ミラー+照明+テスター”を最小単位で構成。アイテムとユーザーの接点を作る工夫がある。

まさに体験ブースである。

44 心をくすぐる「遊び」のデザイン

PILOTのボールペン「Juice」の新商品什器。
ネオンカラーの商品だからか、ゲームの世界観でデザイン。
とても目立つし、すごく良くできてる。
近年の売り場の中で、最もPOPや什器開発が突っ走ってるのがボールペン売り場。
よくこんなに次から次へと、新しい企画を思いつくよ。。。
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まるでアーケードゲームの筐体を思わせるデザイン。目を引くだけでなく、「何これ?」と立ち止まってみたくなる仕掛けが秀逸だ。
ペンがそれぞれの“ゲームゾーン”に色分けされて収納されており、商品情報をゲームの“アイテム”として見せているのも斬新で好きだ。

中高生〜大学生を中心とする若年層が主なターゲットである文具ジャンルにおいて、
懐かしさとポップカルチャーをミックスした表現は非常に効果があると思う。
スマホやSNSに親しむ世代に「シェアしたくなる」売場を意図的に演出している。

商品自体が什器から飛び出すように配置されており、見た目だけでなく“触る”動機も創っている。
什器が“陳列台”ではなく“体験ツール”として機能している。

購買前の「ちょっとした感動体験」をどう設計できるかが、ブランド選好やシェアの決定打になることを、このPILOT什器から学ぶことができる。

45 迷いを楽しさに変える

店頭で増えている、購入する商品の「診断システム」。
今日は、おススメのドラム式洗濯機を診断してもらった。
診断システムは、ぜひ競合メーカー商品も含めておススメしてくれるものに進化して欲しい。
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スタッフ不在時でもユーザー主導で体験を開始でき、非対面時代のニーズにもマッチしている。
診断という軽いアクションを入口に、深い商品理解へと誘導できる店頭什器だ。

46 視線を奪う「アナログの魔法」

最近、ちらほらとステレオ印刷のチェンジングを使ったPOP広告やディスプレイを見かける。
昔からあるアナログな表現手法だけど、使い方によっては本当に面白いギミックだ。
店頭で、これだけ大きなチェンジングを使った施策は、久しぶりに見た気がする。
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視角によって髪型が変わるチェンジングPOP。
一見デジタル演出に見えるが、実は昔ながらの「レンチキュラー印刷」を活用したアナログ構造。
それを大型ボードで堂々と展開している。

メガネというファッションアイテムにおいて、「髪型×眼鏡」のスタイリング提示はすごく理にかなっている。
チェンジングにより複数のスタイルが自然と目に入る構成は、顧客に“似合うイメージ”を喚起させ、購買意欲を高める役割を果たしていそうである。

「JINS × Tokyo Talents」とのコラボ文脈の中で、このような特別仕様POPが展開されることで、売場に“期間限定感”“特別感”が加わり、話題性にもつながるのではないだろうか。
了。

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