2023年1月5日 更新

最近よく見るインスタレーションって何? 店頭と結びつく体感型アート

『体感』や『体験』が重視される現在のプロモーション施策。インスタレーションアートの側面から、店頭演出を考察してみます。

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インスタレーションとは?

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空間全体を"ひとつの作品"として体感させる芸術

インスタレーションとは、インスタレーションアートを略した言葉で、絵画、彫刻、映像、写真に並ぶ現代アートの表現方法の1つです。
作品と展示する環境をも取り込み、空間全体を“ひとつの作品”として体験させる芸術です。
その為、作品に入り込んで全身で作品を『体感』出来るのが特徴となっています。
最近、プロモーションでも『体感』や『体験』というワードが注目をされています。
購買行動プロセスにおいて、『体感』や『体験』をする機会を創ることが非常に重要視されています。
そこで今回は『体験』させる芸術から学びを得るために、インスタレーションアートを題材にしてみました。
インスタレーションアートは、
空間作品という事もあり、平面作品や、スマホの画面など、
平面で物を見るのとは全く違って、
独得な空気感に飲まれる不思議な感覚を味わうことが出来ます。
また、同じ作品であっても、見る人、見る場所によって様々な表情を見せてくれるのも特徴の1つです。

実際に行った展示会

私が実際に行った直近のインスタレーションアートを紹介します。

● 角川武蔵野ミュージアム、ファン・ゴッホの展示『僕には世界がこう見える』に行ってきました。
僕には世界がこう見える

僕には世界がこう見える

via 角川武蔵野ミュージアム ファン・ゴッホ
● 国立新美術館で開催されていたタムラサトルの『ワニがまわるタムラサトル展』にも行ってきました。
SNS上で写真がシェアされており話題を呼んでいました。
(個人的にワニがまわるタムラサトル展のシュールさがお気に入りです。是非ググるなりタグるなりしてみて下さい。)
ワニがまわる タムラサトル

ワニがまわる タムラサトル

via 国立新美術館 「ワニがまわる タムラサトル」展

プロジェクションマッピングの活用

インスタレーションの耳馴染が良い例として、プロジェクションマッピングがあります。
チームラボを始め、サンシャイン展望台(現在リニューアル中)や様々な観光スポット・商業施設で最近多く目にします。
映像と音楽を用いて作り出す空間はまさにインスタレーションアートの一例です。
(プロジェクションマッピングは特に写真よりも自分の眼で見た方が綺麗ですよね。
写真を撮ってもなかなか納得いく物が取れないのもあるあるかと思います。)

映像の他にもインスタレーションには下記のような表現例があります。
・天井から大量の綿毛が吊るされている。
・水中を想起させるプール型の空間
・写真と物を組み合わせる

様々な形態で至るところに存在しているので、気軽に体感することが出来ます。
作品ごとのコンセプトに合わせて変幻自在に変わる空間は、それぞれに個性が強く出てくるのでとても面白いです。
時の追体験 昭和レトロなノスタルジー写真展

時の追体験 昭和レトロなノスタルジー写真展

via 凡美社社員作品
余談にはなりますが、
私も学生時代、卒業制作でインスタレーションを作成しました。
レトロな風景をカメラに収め、印刷した写真を使って独自の空間を作り、時の追体験、所謂タイムスリップするような感覚を覚えさせるインスタレーションです。
写真で作られた壁を割り入って、写真に囲まれることで写真に写る世界観に浸り・・・。
ということなども行っていました。

インスタレーションと売場(店頭)を結びつける

売場(店頭)=インスタレーション

そろそろ本題に入ります。
前述しましたが、インスタレーションと売り場とを結びつけて考えることはすごく重要に思います。
なぜなら「売り場=インスタレーション」、売り場もインスタレーションと同じく、空間全体を魅せて、人々に体感させているからです。

詳しく理由づけしていくと、アパレルブランドのお店を想像して頂くと分かりやすいのですが、お店自体がブランドの持つイメージや情緒感に合わせて、装飾から色、素材と細かく調整されて作られています。

王室の様に絨毯が敷かれ、ソファーや机が置かれたゴージャスなお店もあれば、コンクリートと鉄の無機質感を押しているお店もあります。

各ブランドの作り出す空間に入りこみ、ブランドの空気感を体感すること、
それもまさしくインスタレーションです。

売場(店頭)例

先日ロフト渋谷店に訪問した際に、店内一角にクリスマスグッズのコーナーがありました。
ロフト 渋谷店  (6203)

via ロフト 渋谷店 
クリスマスツリーや飾り物で賑やかになっている売場は、クリスマスのワクワクした子供心を体感させてくれました。
こちらはクリスマスのアイテムが大量に並ぶことによって独立した空間が出来上がっています。
続いて渋谷ルミネのPORTER EXCHANGEです。

渋谷ルミネ PORTER EXCHANGE (6207)

via 渋谷ルミネ PORTER EXCHANGE
ベースキャンプをモチーフにしており、テントのインパクトが大きいですね。
アウトドアの印象が強く出ていて、今にも駆け出したくなるような気持ちにさせられます。
囲い(今回に関してはテント)があると空間を操作しやすく、手軽に独自の空間を作り出すことが出来ます。

まとめ

これらの例はお店全体を活かした演出ですが、
ショップインショップの店舗デザインや施工、店舗什器のデザインや製作の観点から考えてみると、什器ごとの限られたスペース内で、買い手の人にいかにして商品を体感させることが出来るかが重要になってきます。

店舗での見せ方にあるように、明確なコンセプトを持って、それに沿いながら形に落とし込んでいくとインスタレーションさながら独自の空間を作り出すことが出来ます。

単なる広告手段を作成しているのではなく、1つの芸術作品を世の中にプロデュースしていると思いながら、店舗設計や店頭販促物の作成・提案をしてみるのも、また新たな視点でプロモーション施策を考える鍵になるかもしれません。


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凡美社企画室のデザイナーは日々感性を磨いています。休日には美術館に行く人も多いです。様々なところに足を運び、見せ方、見え方を学び考えます。クリエイティブアイデアには足も重要です。行って、見て、体験する。そんな一例です。

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bonbi GOSSIP 編集部 bonbi GOSSIP 編集部
   
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