ニューヨーク店頭レポートシリーズ 最終回
3月、冬から春へと季節が移行する狭間のニューヨーク。
現在の店頭は極めてニュートラルな状態。季節色のある
プロモーションやセールといった特別な動きはない。
しかし、本レポートがスタートした2022年と比較して
売り場の空気が違う、活気が満ちている。
活気の正体は“人の会話”だった。
顧客と店員
顧客と顧客
店員と店員
人が言葉を交わしている。
コロナ禍で店頭から一時消えたもの。デジタルの台頭によるオムニチャネル化が進み、人の役割は縮小されるのかと思われたが、小売の現場における人の役割は、
むしろ明確化されたように見える。
これまで観察を続けてきたニューヨークの店頭は、
合理的の一言に尽きていた。
クリスマスやハロウィン以外のセールに関してはウェブやアプリでのプロモーションをメインにし、店頭では他のシーズンでも使い回せる「SALE」の表示だけでプロモーションを済ませ告知物の制作コストを下げる。
BOPIS・セルフレジの導入も迅速に行われるなど
必要なところに、必要なだけの労力を割き、
他は切り詰め、研ぎ澄ます印象のマーケットだった。
そんなニューヨークの店頭に“人”が戻っている。
物を買うならネットで十分。
高額な人件費はリスクである。
しかし、ニューヨークの店頭から“人”は排除されない。
ニューヨーク店頭洞察の総括として、店頭における“人”の役割を改めて洞察する。
現在の店頭は極めてニュートラルな状態。季節色のある
プロモーションやセールといった特別な動きはない。
しかし、本レポートがスタートした2022年と比較して
売り場の空気が違う、活気が満ちている。
活気の正体は“人の会話”だった。
顧客と店員
顧客と顧客
店員と店員
人が言葉を交わしている。
コロナ禍で店頭から一時消えたもの。デジタルの台頭によるオムニチャネル化が進み、人の役割は縮小されるのかと思われたが、小売の現場における人の役割は、
むしろ明確化されたように見える。
これまで観察を続けてきたニューヨークの店頭は、
合理的の一言に尽きていた。
クリスマスやハロウィン以外のセールに関してはウェブやアプリでのプロモーションをメインにし、店頭では他のシーズンでも使い回せる「SALE」の表示だけでプロモーションを済ませ告知物の制作コストを下げる。
BOPIS・セルフレジの導入も迅速に行われるなど
必要なところに、必要なだけの労力を割き、
他は切り詰め、研ぎ澄ます印象のマーケットだった。
そんなニューヨークの店頭に“人”が戻っている。
物を買うならネットで十分。
高額な人件費はリスクである。
しかし、ニューヨークの店頭から“人”は排除されない。
ニューヨーク店頭洞察の総括として、店頭における“人”の役割を改めて洞察する。
店員×店員
人がいること。その明るいエネルギーこそが店頭の存在価値。
まとめ
ニューヨークは極めて合理的な街だ。
2022年から観察を続けてきた今でもその印象は変わらない。
しかし、世界で見ても異例の高額な人件費がかかるニューヨークでも、
店頭に人が戻っている。
なぜか。
それが最も合理的な判断だからだ。
人にしか生み出せない安心感がある。
人にしか生み出せないエネルギーがある。
人は、人を呼ぶ。
人のいないところに、人は集まらない。
店頭ににぎわいをもたらし、買い物体験に
喜びと安心をプラスする。
AIが台頭し、自動化が進む現代だからこそ、人という究極のアナログが放つエネルギーの価値と役割を見極める。新しいテクノロジー・サービスとの組み合わせを意図的に設計していく。そうでなければ売り場から活気と鮮度は消え、小売の現場は無機質で退屈なものになっていくだろう。
淘汰の最先端をゆく厳しいニューヨークの小売現場は、
効率化・自動化の真逆をいくことも、また、
合理的かつ必要不可欠な判断なのだと教えてくれている。
次号より本レポートはアメリカ西海岸に舞台を移し、
東海岸との違いも交え、より複合的な観点から
小売の現場に求められていることは何かを洞察していく。
了。
2022年から観察を続けてきた今でもその印象は変わらない。
しかし、世界で見ても異例の高額な人件費がかかるニューヨークでも、
店頭に人が戻っている。
なぜか。
それが最も合理的な判断だからだ。
人にしか生み出せない安心感がある。
人にしか生み出せないエネルギーがある。
人は、人を呼ぶ。
人のいないところに、人は集まらない。
店頭ににぎわいをもたらし、買い物体験に
喜びと安心をプラスする。
AIが台頭し、自動化が進む現代だからこそ、人という究極のアナログが放つエネルギーの価値と役割を見極める。新しいテクノロジー・サービスとの組み合わせを意図的に設計していく。そうでなければ売り場から活気と鮮度は消え、小売の現場は無機質で退屈なものになっていくだろう。
淘汰の最先端をゆく厳しいニューヨークの小売現場は、
効率化・自動化の真逆をいくことも、また、
合理的かつ必要不可欠な判断なのだと教えてくれている。
次号より本レポートはアメリカ西海岸に舞台を移し、
東海岸との違いも交え、より複合的な観点から
小売の現場に求められていることは何かを洞察していく。
了。
業務上の会話から、おそらく雑談と思われる会話で、店員同士が盛り上がっている光景も多々。
しかし、それが現場に活力をもたらしている。
人と人が意思疎通を図る。
そのエネルギーの交流が、店頭を明るくしている。