2017年9月1日 更新

デジタルマーケティングを店頭マーケティングに活かすには?

よく混同されることの多い、デジタルマーケティングとWebマーケティング。それらの言葉の定義の違いとは? デジタルマーケティングを店頭マーケティングに活かすためのヒント。

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デジタルマーケティングとは?

よく同列で語られてしまう言葉に「Webマーケティング」があります。同義語として捉えている方は多いと思いますが、2つの違いについてはしっかり理解できているでしょうか。実際のところ、それは似て非なるものです。
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「デジタル」「Web」という単語にそれぞれマーケティングを加えてしまうと、なんとなく似たもののように見えるから不思議です。Webの普及過程で、「Web」=「デジタル」のような世間での感覚が発生してしまったからでしょうか。
 言葉の定義としては、デジタルマーケティングのほうが、Webマーケティングよりも広い概念と言えます。その理由を説明していきます。

デジタルマーケティングとWebマーケティングの違い

Webマーケティングとはそもそもなんでしょうか?

「Web(≒インターネット)」はそもそも、現実世界ではなく、光ファイバーや無線を含む幅広い通信技術により結合された、地域からグローバルまでの範囲を持つ、個人・公共・教育機関・商用・政府などがコンピュータ(もしくはサーバ)を媒介として、バーチャルな電子空間上で結びついたものです。
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なので言葉の定義としては、「Webマーケティング」といえば、「Web」空間で「のみ」展開されるマーケティング施策といえます。
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自社サイトや販売サイトを作り、そこに対して、SEOやリスティング広告、Yahoo!などのディスプレイ広告で集客し、ブランディングや実販売を行っていく、一連のWeb上で完結するマーケティング施策すべてを含みます。

Webマーケティングの最大のメリットは「ターゲティング」と「データ活用」

Web上では「誰にアプローチするか」をある程度決めて、彼らに対する施策を展開できます。
リアルの場と大きく違うのは、ユーザー行動は全てデータとして蓄積されるところです。
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例えば、GoogleやYahoo!などの検索エンジンは、検索ユーザーの興味関心を把握できます。 
 Googleが取得した検索トレンドなどの情報は一定の範囲で一般開示されており、Webマーケッターはそれを参考に、ユーザーニーズを想定した企画を立案できます。
また、Googleの提供するサイト分析ツール(Google Analytics)では、自社サイトにどんなキーワード検索から流入しているのかを調べる機能などもあります。
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検索トレンドの把握と自社サイトへの検索ユーザーの流入傾向を分析することで、検索キーワードに含まれるユーザーの検索意図やニーズを推測し、それに沿ったコンテンツや広告を提供することができます。
また、Facebookは、プロフィール登録時に住所、勤務先、趣味などを入力する欄があるため、Facebook側ではユーザーの細かなプロフィールを把握できます。Facebook広告は、プロフィール情報をもとにターゲット設定をできるため、精度の高い配信を実現しています。
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このように、Web上でユーザー属性をある程度取得できるため、マス広告とは対極の個別最適化された広告を配信できます。個別最適化のための技術は年々進化しており、今後も加速していくでしょう。

ターゲットを絞る=露出量も絞られるため、TVCMなどのマス向けの広告施策よりも少ない予算で実施できる点もメリットとして挙げられます。

デジタルマーケティング:Webも含む、デジタル技術を用いたマーケティング施策全般

一旦、ここで整理してみましょう。
ズバリ、Webマーケティングとデジタルマーケティングの領域を図解化すると、以下のようになります。
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デジタルマーケティングは、Webで完結する仕掛けだけではなく、デジタル技術全般を活用した施策を指します。デジタルサイネージやiBeacon、QRコード、店頭でのクーポン画面提示など、Web上だけではなくオフラインでの告知や掲示が発生するものはデジタルマーケティングの枠組みに入ります。
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デジタルマーケティングは、その範囲があまりに広く、かつリアルの場が連動することも多いので、Webマーケティングのように実施〜計測において、正確な数値を計測できないことも多く、その効果を明確化しにくいところに課題があります。

デジタルマーケティングと店頭

O2Oやオムニチャネルという言葉が、次第に普及してきているように、オンラインとオフラインを組み合わせたマーケティング施策を行う企業が増えています。
 店頭でのデジタルサイネージ、スマホを使った店頭でのクーポン画面提示やiBeaconによる店頭販売促進などを行っているお店も増えています。ただ、集客にとどまった施策が多い事実もあります。
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 集客だけではなく、来店データ、購買データを蓄積し活かしていく、最新鋭のPOSレジと連動したID-POSマーケティングのような考え方と、デジタル技術を活用したデジタルサイネージや、クーポン機能を連動させるなどの施策に可能性が大きいのではないでしょうか?

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