2019年5月24日 更新

米中問題の裏で新たに生まれる可能性のあるマーケティングチャンス

米中問題の裏で新たに生まれるマーケティングチャンスはないのだろうか。大手メーカーの事例をもとに仮説検証してみたい。

68 view

自動車産業の動き

日本で初の30兆円企業となったトヨタ自動車。米中貿易戦争を横目に中国市場での立ち位置を固め、高級車「レクサス」の販売などで躍進している。

今後の米中協議がどうなるか、まだ予断を許さないが、トヨタ以外にもチャンスに恵まれる自動車会社は出てくるだろう。

米の高級車市場を席巻しているテスラモーターズ。当然のことながら米中貿易戦争が混迷化すれば打撃は避けられないだろう。
米の高級車市場での実績を足掛かりとして、ちょうど昨年から今年にかけてはさらなる海外展開を加速させていきたかったのではないだろうか。中国で大幅に売れれば、今後富裕層がさらに増加していくと見込まれるタイやベトナム、インドネシアなどの国で覇権を争う可能性が高かったはずだ。
米中貿易戦争の激化の中、テスラ株は一気に下落している。
EVが飽和になったというよりも、販売先に制限がかかってくるであろうことのほうが問題だろう。EVは各国で売れ、量産されればコストをまだ下げていく余地もある。

テスラにかかる販売制約は、日本発EV車の中国市場投入への大いなるチャンスになっていくだろう。

スマートフォンメーカーは?

米企業Googleが提供するスマホ向け世界2大OSのアンドロイドを、中国企業のファーウェイに使わせなくなる可能性があるというニュースも飛び込んできた。
記事にある通り、中国国内での販売というよりもヨーロッパ市場の打撃が大きいそうだ。
一度は事業縮小を表明しているソニーにとっては短中期でチャンスになるかもしれない。
保守的な姿勢を表明、4つの市場でのみ販売すると直近で発表してはいるものの、Googleがファーウェイにアンドロイドを使わせない場合、ヨーロッパでの大きな市場機会が発生する可能性がありそうだ。

短中期マーケティングを考える

日本市場でも大きなチャンスがある。ファーウェイが締め出されることになれば、日本企業はもちろんだが、サムスンなどの韓国メーカーにも市場拡大のチャンスが訪れることだろう。
長期的にはテスラが困窮しても、米国がつぶすまで追い込むとは考えにくいと思われる。むしろなんらかの助けを行う可能性も高い。

ファーウェイにしても、仮にアンドロイドが使えなくなっても、中長期的に自社OSを生み出し、販売を挽回していく可能性は高いだろう。それだけの価格競争力を担保できそうな財源と歴史、技術力を持つ企業ではある。

しかしながら、このまま米中において劇的な歩み寄りが発生しない場合、上記2つの問題を解決してくのに短くても数年、もしかしたら五年単位で行き遅れが発生するかもしれない。

そう考えると、短中期で勝負し、その間に他の国の企業にとっては市場を伸ばすチャンスもあるように思われる。

今回は自動車産業と携帯電話産業に関して検証してみたが、そのような基幹産業のメーカー以外においても、より中国市場に、またはより米国市場に、もしくはヨーロッパや他アジア市場、またはアフリカ市場に切り込む時間が生まれる可能性があるのではないだろうか。

関連する記事 こんな記事も人気です♪

盛り上がるレモンサワーのマーケティング&プロモーション

盛り上がるレモンサワーのマーケティング&プロモーション

日経トレンディと日経クロストレンドが発表した「2019年ヒット商品ベスト30」12位に、サントリー「こだわり酒場のレモンサワー」が選ばれた。簡単にレモンサワーを作れる「素」のヒットに続き、RTD缶が800万ケースの大ブレイク。居酒屋でも同一ブランドにして急拡大した。プロモーションの戦略とは?
2020年末に解散を迎える「嵐」のプロモーション

2020年末に解散を迎える「嵐」のプロモーション

男性アイドルグループ「嵐」の注目度が年末にかけて上がりつつあるようだ。どのような活動、プロモーション展開を行っているのだろうか。
11月話題のプレスリリースランキング

11月話題のプレスリリースランキング

11月話題のプレスリリースにはどのようなものがあるのでしょうか?どんな商品や話題をどのように取り扱っているのか、プレスリリースの工夫にも注目してみました。
食パン1枚ずつしか焼けない3万円のオーブンのマーケティング

食パン1枚ずつしか焼けない3万円のオーブンのマーケティング

食パン1枚ずつしか焼けない3万円のオーブンが売れている。そのマーケティングの背景を考え、高級家電一品物マーケットの今後を占ってみたい。
マーケティングを考える、下半期の食品キーワード

マーケティングを考える、下半期の食品キーワード

独身世帯増、少しずつ高齢化、ネットフリックスやhuluなどの配信サービスの充実による1人時間増加、そのような現状が新たな食品のスタイルを生み出しているのかもしれない。

この記事のキーワード

この記事のキュレーター

bonbi GOSSIP 編集部 bonbi GOSSIP 編集部