本稿は店頭什器や店頭POPの製作者が、DIYの参考にまとめたコラムです。
店頭販促物の製作者が語る木製品の仕上げ方法
・DIYで最も使用される木製品ですが、仕上げには様々な方法があります。
・一般的に木を使う場合、その素材自体を活かす仕上げの方法と、内部に木を使ってはいますが表面材などを貼り付けて仕上げの方法があります。
・前者の場合は、主に天然木を使用しますので、素材自体の選択によって大きく金額が変化します。
・後者の場合は、内部の素材に安価な芯材などを使いますが、表面材の選択によって変化します。
DIYで選択するのは前者が多く。後者は量産品などを製作する業者が多くなります。
・一般的に木を使う場合、その素材自体を活かす仕上げの方法と、内部に木を使ってはいますが表面材などを貼り付けて仕上げの方法があります。
・前者の場合は、主に天然木を使用しますので、素材自体の選択によって大きく金額が変化します。
・後者の場合は、内部の素材に安価な芯材などを使いますが、表面材の選択によって変化します。
DIYで選択するのは前者が多く。後者は量産品などを製作する業者が多くなります。
ニス
本来は「ワニス」という名前でしたが、省略されて「ニス」という呼び名で定着しました。
乾性油と樹脂に有機溶剤を混ぜた保護剤で、薄いプラスチックのような透明な膜を貼って表面を保護します。下地本来の味をツヤ出しによって際立たせるような仕上がりになるでしょう。 油性・水性や光沢あり・なし、着色できるタイプなど種類がいくつか分かれるので、テーブルや床、工芸品など塗る対象に合わせて選択してください。
・使用目的:木材の保護
・仕上がり:透明で光沢あり。その他、セミグロスやツヤ消しといった質感のニスもある。
・特徴:硬い塗膜を作って表面を保護できる。反面、傷がつくと目立つ。
・乾燥時間:△(ベタつきが残る)
・耐久性:◎(特に油性ニス)
乾性油と樹脂に有機溶剤を混ぜた保護剤で、薄いプラスチックのような透明な膜を貼って表面を保護します。下地本来の味をツヤ出しによって際立たせるような仕上がりになるでしょう。 油性・水性や光沢あり・なし、着色できるタイプなど種類がいくつか分かれるので、テーブルや床、工芸品など塗る対象に合わせて選択してください。
・使用目的:木材の保護
・仕上がり:透明で光沢あり。その他、セミグロスやツヤ消しといった質感のニスもある。
・特徴:硬い塗膜を作って表面を保護できる。反面、傷がつくと目立つ。
・乾燥時間:△(ベタつきが残る)
・耐久性:◎(特に油性ニス)
ウッドオイル
合成樹脂などを原料とした木材用のオイル塗料です。 表面で塗膜を作るのではなく、中まで浸透して硬化するため、木の質感やぬくもりをそのまま残します。撥水性はないので、木彫り品や木製家具など屋内で使用する木工製品に塗布しましょう。
ニスと違ってツヤは出ませんが、乾燥後に乾拭きすることで素材のツヤを引き出すことが可能です。また木材に吸収されることで色の濃淡が生じるため、木材ごとに違う味わいになります。
・使用目的:木材の保護
・仕上がり:しっとりとした濡れ色に。木目がはっきりと浮かび上がり、暖かみが残る。
・特徴:日焼けしやすい。その分、木本来の経年劣化を楽しめる。
・乾燥時間:◎(拭き取りをすることで短時間での乾燥が可能)
・耐久性:△(色が変わりやすい)
ニスと違ってツヤは出ませんが、乾燥後に乾拭きすることで素材のツヤを引き出すことが可能です。また木材に吸収されることで色の濃淡が生じるため、木材ごとに違う味わいになります。
・使用目的:木材の保護
・仕上がり:しっとりとした濡れ色に。木目がはっきりと浮かび上がり、暖かみが残る。
・特徴:日焼けしやすい。その分、木本来の経年劣化を楽しめる。
・乾燥時間:◎(拭き取りをすることで短時間での乾燥が可能)
・耐久性:△(色が変わりやすい)
ステイン
ステインとは、染み込んで着色するいわゆる「シミ」のこと。 木材用塗料では着色仕上げ材のことを指します。表面で塗膜を作らずに中まで染み込んで色をつけるため、ペンキと違って透明性があり、木目を強調しながら着色することが可能です。
安価な木材でも、高級な木材のように仕上げることができるでしょう。またハケの跡も残りにくく乾燥しやすいため、二度塗りにも向いています。
・使用目的:木材の着色
・仕上がり:木目がはっきりと浮かび上がる。光沢はなく、味わい深い色合いに。
・特徴:塗膜を張らないため汚れ・傷がつきやすい。その分、メンテナンスが容易。
・乾燥時間:◎(二度塗りも簡単)
・耐久性:△(水に濡れるとシミになることも))
安価な木材でも、高級な木材のように仕上げることができるでしょう。またハケの跡も残りにくく乾燥しやすいため、二度塗りにも向いています。
・使用目的:木材の着色
・仕上がり:木目がはっきりと浮かび上がる。光沢はなく、味わい深い色合いに。
・特徴:塗膜を張らないため汚れ・傷がつきやすい。その分、メンテナンスが容易。
・乾燥時間:◎(二度塗りも簡単)
・耐久性:△(水に濡れるとシミになることも))
ワックス
蜜蝋や植物油から取れる蝋を原料とした保護剤です。固形タイプや半固形タイプ、ペースト状タイプなどがあります。
オイルと同様に浸透性の塗料ですが、ワックスは木材の表面に留まることで汚れから保護するため、濡れたような色合いになりにくい点が特長。白さを活かしたい木にも向いています。 触り心地も木本来の質感に近いでしょう。
着色も可能ですが、しっかりと色をつけたい場合はステインなどと併用することをおすすめします。
・使用目的:木材の保護
・仕上がり:無塗装に近いサラッとした仕上がり。テカテカしない自然な光沢。
・特徴:ツヤを長持ちさせ、傷をつきにくくする。ただし塗膜が熱や水に弱いので注意。
・乾燥時間:◎(塗り重ねによるツヤ出しも可能)
・耐久性:○(内側と表面の両方から保護)
オイルと同様に浸透性の塗料ですが、ワックスは木材の表面に留まることで汚れから保護するため、濡れたような色合いになりにくい点が特長。白さを活かしたい木にも向いています。 触り心地も木本来の質感に近いでしょう。
着色も可能ですが、しっかりと色をつけたい場合はステインなどと併用することをおすすめします。
・使用目的:木材の保護
・仕上がり:無塗装に近いサラッとした仕上がり。テカテカしない自然な光沢。
・特徴:ツヤを長持ちさせ、傷をつきにくくする。ただし塗膜が熱や水に弱いので注意。
・乾燥時間:◎(塗り重ねによるツヤ出しも可能)
・耐久性:○(内側と表面の両方から保護)
ラッカー塗装
古くから家具にも利用されてきた塗装方法で、ホームセンターなどで販売されているラッカースプレーと同じ塗装方法です。
ウレタンをシンナー等で薄めて作られています。ですから、塗膜は薄くなめらかでツヤツヤしすぎずに素材の雰囲気を残しながら仕上げることができます。
◎ メリット
オイル仕上げと比べると耐久性や耐水性があります。ウレタン樹脂塗装と比べると強度は劣るが、木の質感と使いやすさを両立できます。
◎ 主な特徴
自然に近い柔らかい仕上がり
ウレタン塗装よりも耐水性、耐熱性は低い
簡単に塗り直し(メンテナンス)ができる
ウレタンやオイル塗装に比べると揮発性が高い
ウレタンをシンナー等で薄めて作られています。ですから、塗膜は薄くなめらかでツヤツヤしすぎずに素材の雰囲気を残しながら仕上げることができます。
◎ メリット
オイル仕上げと比べると耐久性や耐水性があります。ウレタン樹脂塗装と比べると強度は劣るが、木の質感と使いやすさを両立できます。
◎ 主な特徴
自然に近い柔らかい仕上がり
ウレタン塗装よりも耐水性、耐熱性は低い
簡単に塗り直し(メンテナンス)ができる
ウレタンやオイル塗装に比べると揮発性が高い
ウレタン樹脂塗装
正式名称は「ポリウレタン樹脂塗装」ですが一般的にウレタン塗装と呼ばれます。プラスチック樹脂系のウレタン樹脂で家具の表面をコーティングする方法で、現在販売されている家具の5~6割はウレタン塗装だと思います。
◎ メリット
ラッカー塗装やオイル仕上げと比べて塗膜が厚く傷や汚れがつきにくいです。
◎ 主な特徴
傷や汚れ、熱に強い
耐水性に優れている
メンテナンスが不要
◎ メリット
ラッカー塗装やオイル仕上げと比べて塗膜が厚く傷や汚れがつきにくいです。
◎ 主な特徴
傷や汚れ、熱に強い
耐水性に優れている
メンテナンスが不要
木目シート
粘着シートに木目柄がプリントされたもので、合板やMDF材の仕上げによく使用されます。
シート自体も高価格帯の物から100円均一で売っているいるものまで、様々な種類があり、メーカー品であれば、右の化粧板と木目の柄ががリンクしたものも多いです。
◎ メリット
表面が劣化しても天然木と違い、貼りなおすことができます。またそもそも木材でないものにも貼りことができ、木製品風にアレンジできます。
◎ 主な特徴
貼りたい部分を任意に選択できる
強度やメンテナンス性はシートのスペックによる
シート自体も高価格帯の物から100円均一で売っているいるものまで、様々な種類があり、メーカー品であれば、右の化粧板と木目の柄ががリンクしたものも多いです。
◎ メリット
表面が劣化しても天然木と違い、貼りなおすことができます。またそもそも木材でないものにも貼りことができ、木製品風にアレンジできます。
◎ 主な特徴
貼りたい部分を任意に選択できる
強度やメンテナンス性はシートのスペックによる
化粧板
大量生産品で木製品を作る場合にとられる方法です。
一般的なDIYでは行うことはないと思いますが、芯材と呼ばれるものに面で樹脂製の木目シートを圧力をかけ張り合わせ、木口の部分に同柄のテープを貼り仕上げます。
どちらも専用の機械で行う加工なので、一般的ではありません。
◎ メリット
化粧板の品目を合わせることで同じものが大量生産できる。またコストが比較的安価で製作が可能。
◎ 主な特徴
化粧板のスペックでは機能性に優れたものが多く、用途によって使い分けることができる。
一般的なDIYでは行うことはないと思いますが、芯材と呼ばれるものに面で樹脂製の木目シートを圧力をかけ張り合わせ、木口の部分に同柄のテープを貼り仕上げます。
どちらも専用の機械で行う加工なので、一般的ではありません。
◎ メリット
化粧板の品目を合わせることで同じものが大量生産できる。またコストが比較的安価で製作が可能。
◎ 主な特徴
化粧板のスペックでは機能性に優れたものが多く、用途によって使い分けることができる。