2017年10月12日 更新

店頭什器ヒストリー ~シリーズ~

商品が並ぶ店頭、見せ方を模索してきたボンビGが、什器製造という側面から歴史探索していくシリーズです。

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消費大国日本

戦後、高度経済成長期の中で消費大国日本とよばれてきた日本。
現在のように当たり前のようにネットでモノが買える時代ではない時代、消費大国の
生活者達は店頭で大量消費をしていました。景気が上向き続ける時代に店頭は熱や熱狂
を帯びた様相を持っていたはずです。
『販売は祭り 陳列は芸術』なんて言葉がありますが、時間を遡って、
メーカーが開発して売り出す商品が並ぶ店頭、見せ方を模索してきたボンビGが
什器製造という側面から歴史探索していくシリーズです。

~シリーズ第1回~ 真空成型

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ナイロン下着の出現によって
大ヒットした真空成型の足型とボディ型
昭和29年に店舗展示器具業を生業として産声をあげたボンビは、その
まま店舗什器の企画製造にも力を入れていきます。

昭和29年当時はナイロンが出現し、戦後ナイロン製の肌着が日本中で
普及する事になります。

そのナイロンの御蔭で小さい器具屋凡美社が船場の繊維関係会社から
注文を頂く事になりました。
凡美社は繊維会社によって育てられたのです。
商品をどのように見せるのがベストかを考えながら、その什器自体の見栄えや強度を形成していく上で、具現化するというパワーにはやはり技術が必要となります。
そこで目をつけたのが、真空成型です。バキューム成型とも言われます。
FRP成型が主体のマネキン業界で部分的なトルソーを真空成型で製造する事で安価なコストで大量生産が可能になり店頭で多く使われるようになります。
当時バキューム成型で写真のような今でいうトルソーの代わりとなるような造形物を作った会社
はそうはなかったそうです。
(このバキューム成型は前後での割り合わせになっています)
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真空成型の技術を販促物に導入することで、今までの樹脂手加工品では実現が難しかったソフトな形状の什器をつくることを実現させました。
昭和40年代にはドイツ製の深絞り可能な真空成型機導入とABS樹脂の登場によって真空成型による大型展示台や小型POPを数多く製作。

昭和44年には自社製品のベルオールシリーズを販売、売り上げは加速度的に伸びる事となります。
ベルオールBA-150

ベルオールBA-150

ベルオールBA-350

ベルオールBA-350

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往年の大スター橋幸夫氏も御愛用
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ABS樹脂を真空成型加工し製品化した
壁面取付式電話台のベルオールシリーズは、当時の近未来的なインテリアに憧れた時代のニーズに合致し生産に追われる程のヒット商品となりました。
更に創業者山本義一のアイデアにより真空成型の技術をペット用品で応用し、当時では日本初のバキューム成型製の室内用ペット用トイレの販売を行うに至りました。

昭和40年代、ペットは屋外で飼育する事が殆どの時代、私が飼っていたペットも庭の柿の木につながれていました。
そんな時代に室内用ペットトイレは、時代を先取りする新しい発想であったかと思います。
そもそもアイデアの発端は、(私が入社当時に伝え聞いた話では)真空成型で製作した外装看板を犬がトイレとして使った瞬間をみてひらめいたそうです。
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その後、ペット用品事業は拡大を続けていきます。
それは創業者の、戦後貧しかった日本がペットの飼える豊かな暮らしの実現を強く願っていたからだと思います。
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当時インジェクション成型が浸透していない時代、いち早く真空成型を取り入れながら店頭什器や商品開発をしていくことで、設計力を高めながら具現化のプロフェッショナルとしての地位を高めていきます。
ボンビの歴史を語る上で真空成型は非常に重要な位置づけにあったと言えます。

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