2025年5月29日 更新

必見!店頭販促特集!2025年第14弾

UNO電車ステッカー / 和紙靴下 / 曲がるテレビ / スマートリング

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店頭販促特集

凡美社では店頭販促の実態を常に観察している。
売場は常に市場に対して敏感であり、トレンドが反映される。
メーカー側が展開する店頭ディスプレイや店頭POP、店頭施策。
小売側が展開する店頭施策や店頭POP。
買い物客に対する『価値体験の向上』を目指して、店頭は常に変化する。

店頭でのコミュニケーションデザインや、価値伝達の強弱、
コンストラクションデザインも含めた見せ方、体感させる施策などを追求していく。

そこには、セルアウトを考えたプロモーション施策をもってして、流通との商談にのぞむ
メーカーの提案が見えてくる。
さらに小売り側の商品陳列の仕方や店頭POPからは、今の時世にあわせながら、何とか売ろうというパワーも見えてくる。

POP研究家の向坂氏とタイアップし、
随時面白く、ワクワクする売場(買場)をレポートしていく。

2025年 第14弾

51 体験の中にプロダクトの必要性を織り込む

UNOの電車のドアステッカー、アイデア賞だ!
中央部分が蒸着フィルムっぽい手鏡になってて、自分の肌の状態を確認させるギミック。
自分ごと化してもらう広告である。
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店頭ではなく交通広告であるものの、販促の本質に通じる重要な工夫が見られる好例。

車両ドアの窓に貼られた広告は、風景写真に大きな円がくり抜かれたデザイン。
キャッチコピーは「夕方は肌のベタつきに要注意。」。
広告は肌の状態と夕方の不快感をコピーと鏡で気づかせている。
まさに“その時間帯に自分の肌を見せる”ことで、自分ゴト化を促す優れたインサイトの活用である。

通勤・通学・帰宅といった時間帯に、乗客が無防備な状態で「自分の肌状態」と向き合うタイミングを正確に捉えて、ベタつき=不快という悩みに対し、unoの皮脂ケア製品を想起させる自然な文脈づくりをしている。

52 パッケージの一工夫で、価値が際立つ靴下売場

靴下のパッケージがかわいい。
陳列されると、足がいっぱい生えている。
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このパッケージは「陳列=商品訴求」という好例だ。
什器に頼らず、商品そのものが什器の役割を果たすことで、導入コストを抑えつつ高い情報発信力を実現している。

“自立する”専用パッケージの構造。
商品は、足形に切り抜かれた厚紙に巻かれており、この足形がそのままディスプレイフックに引っかけられるようデザインされている。

パッケージ自体が“スタンド”となっているため、整然とした縦型陳列が可能になり、売場全体に「選びやすさ」と「統一感」が生まれている。
足型のシルエットが並ぶ様子は一目で靴下カテゴリと分かり、遠目からも訴求力(アテンションとリマインド)がある。
さらに、履いた時のイメージが直感的に伝わる形状で、購買動機付けになる。
「呼吸する」「和紙」などの機能的訴求ワードが印刷されており、和紙特有の風合いと調和する落ち着いたトーンが、天然素材の良さを自然に演出している。

素材や機能を訴求する商品であればあるほど、「パッケージ=伝達手段」の設計がクリエイティブポイントになる。
シンプルだが理にかなった設計が、売場での“手に取らせ力”を生み出しているといえる。

53 視覚・触覚・理解の3軸で体験価値を最大化

「曲がる」テレビ。
何のこっちゃ分からなかったけど、リモコン操作で物理的に曲がった、、、なんかスゴイ!
百聞は一見にしかず。
これぞリアル店舗での買い物。
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静的な展示では伝わりづらい“可変”という商品の特長を、視覚的インパクト+体験訴求で補完している。
「曲がる」というギミックが単なるスペックではなく、「試したくなる」「違いが実感できる」体験に昇華されており、高額商品でも手に取らせる力を持った売場設計といえる。
POPの文字や色、級数のジャンプなども見やすく分かり易くデザインされていると思う。

今後、こうした“変形”や“自動化”を持つ商品は増えていくと予想されるが、その機能が“体験”として届くように設計された売場は、まさに『これからの家電販促』といえるかもしれない。

5Gから6Gになると、「大容量」「同時多動」「超低遅延」が進化してそれに伴う製品が色々と開発されるであろうが、その体験価値の表現の仕方も、この業界に携わっているクリエイターには醍醐味かもしれない。

54 “サイズ体験”の多様な演出法

いつの間にか拡大していたスマートリング売り場。
スマートリングのサイズ確認方法に色々なアイデアがあって楽しい。
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スマートリングは「正しくフィットして初めて機能する」ウェアラブルであり、サイズ選び=商品の信頼性と直結する。
そのため、売場においては試着体験の設計が“売上への入り口”として極めて重要になる。

サイズ体験が自然な形で組み込まれている売場ほど、立ち止まり率が高いだろう(あくまで推察)。

各社の試着手法は、各社のブランディングがそのまま反映されている感が面白い。
(例:b.ring=洗練、SOXAI=機能重視)
サイズ試着はUXの起点。
ECと違い“即決”につながるリアル店舗の強みを活かした演出となる。

了。

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bonbi GOSSIP 編集部 bonbi GOSSIP 編集部