2025年7月24日 更新

必見!店頭販促特集!2025年第23弾

ビックカメラクレーム販促 / 自転車展示台 / PILOT紙製自販機キャンペーン / パナソニック×餃子

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店頭販促特集

凡美社では店頭販促の実態を常に観察している。
売場は常に市場に対して敏感であり、トレンドが反映される。
メーカー側が展開する店頭ディスプレイや店頭POP、店頭施策。
小売側が展開する店頭施策や店頭POP。
買い物客に対する『価値体験の向上』を目指して、店頭は常に変化する。

店頭でのコミュニケーションデザインや、価値伝達の強弱、
コンストラクションデザインも含めた見せ方、体感させる施策などを追求していく。

そこには、セルアウトを考えたプロモーション施策をもってして、流通との商談にのぞむ
メーカーの提案が見えてくる。
さらに小売り側の商品陳列の仕方や店頭POPからは、今の時世にあわせながら、何とか売ろうというパワーも見えてくる。

POP研究家の向坂氏とタイアップし、
随時面白く、ワクワクする売場(買場)をレポートしていく。

2025年 第23弾

87 “顧客視点”を掲示すること自体が販促になる

お客様の声は貴重な一次情報。
特にクレームは業務クオリティを上げていくための重要な情報であると同時に、「聞く姿勢」がお客様のロイヤリティも高めていく。
そう言えば、昔、クレーム客は「改善」より「対応してもらう」事を重要視しているって、何かの本で読んだ。
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これが面白いのは、単なるアンケートの紹介ではなく、リアルなフィードバックを“見える化”して、改善と顧客対応の両方を表現しているところである。
クレームは商品やサービスの不具合を指摘するためだけのものではない、ということ。
顧客は「直してくれ」と同時に「ちゃんと聞いてくれるか」を見ている。
対応の誠実さがそのまま顧客ロイヤリティにつながるという点を、この仕組みは体現している。

レシートに印字されたQRコードから簡単にアクセスできる導線設計も秀逸である。
購入後のタイミングを狙ってフィードバックを収集する“熱いうちの鉄打ち”スタイルは、データの質も量も高める。
さらに「500円クーポン」がフックとして設定されており、情報提供とリピート促進を同時に仕掛けているのがうまい。

社内の改善活動を外部に開示している点がすごく良い。
顧客にとって「ここはちゃんと声を聞いてくれる店」という印象が強化される。
安心感と信頼感をブランドイメージとして可視化する、これも立派な販促ツールだ。

88 展示台が“魅せる舞台”に

自転車の展示台。
なんかカッコいい。
重い商品をしっかりと展示するための強固な構造。
メーカーロゴの表記と、色によるコーナー分けがされていて、目的の自転車を探しやすい作り。
商品が変わると展示方法も変わるけど、自転車売り場にも独特な展示風景があって面白かった。
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単なるスタンドではなく、商品を魅せるための“演出装置”になっているのが面白い。

展示台には各メーカーのロゴがしっかりと入っており、さらにブランドカラーでコーナー分けされているため、目当ての自転車を一瞬で探しやすい。これにより、売場が視覚的にも整理され、ブランドごとの世界観が自然に際立つ。展示台自体がマーケティングツールとして機能していると言える。

自転車という大型商品の展示には独特感がある。
角度をつけて見せるのか、縦に並べるのか、台を使って視点を変えるのか。
このステンレス素材の質感とブランド表記が融合した展示台は、売場を一気に“プロフェッショナルな空間”に変えているように思われる。

89 紙製自販機で“押したくなる”体験をつくるPILOTの仕掛け

紙製の自動販売機風什器。
キャンペーン用のギミック。
ボタンを押すと、キャンペーン商品が出てくる。
なんか楽しくて押してしまう!!
よく紙で作ったな~。
こんなひと手間かけた商品選びが楽しいんだ!!!
楽しかったので、キャンペーン商品を買って帰った!
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紙製で作られた自動販売機風デザインは、シンプルながらも強い訴求力がある。
大きな青いボタンを押すと、カプセル型のペンセットがコトリと落ちてくる。
この体験だけで、つい商品を欲しくなってしまう“遊び心”がある。

これを紙で作り込んだことがすごい。耐久性や構造に工夫が見られ、限られたコストで最大の体験価値を生む仕掛けになっている。「よく紙でここまで作ったな」と思わせるインパクトが、売場を楽しい空間に変えている。この業界にいるからそう思うが、一般の買い物客も「よく紙でここまで作ったな」と思うのかは分からない(笑)。

ただ並べるのではなく、「押す→出てくる」というアクションを伴わせることで、商品購入が小さなゲーム体験に変わる。子供から大人まで、このワクワク感はつい試したくなる。

90 冷凍庫の広さを“餃子パッケージ”で語る直球販促

パナソニックの冷凍庫の広さ訴求。
冷凍ギョーザのパッケージが容量単位。
なんと、合計で58個入る!!
(なんかスゴそう!)
量や大きさを伝えるのに、何かに置き換える表現をよくするけど、こんな風に実際に目の前で並べられるのが店頭の面白いところ。
それにしても、これを全国の家電量販店で展開するために、パナソニックさんは何個の餃子のパッケージを購入したのだろう?
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こういう感じの“やりきる販促”に、パナソニックさんの本気度を感じる。

上段22個、下段36個、合計58個というストレートな数字が、容量の大きさを何よりも雄弁に語っている。数字の説得力に、ビジュアルの迫力が加わると、訴求力はここまで跳ね上がるのかと驚かされる。

スペック表に「大容量」と書いても、消費者にはピンとこないが、実際に餃子のパッケージを積み上げることで、“冷凍庫の広さ”が一瞬でイメージできる。
この「置き換え表現」をリアルで再現できるのは店頭の特権だ。
「これだけ入るなら安心」という体験を、視覚的に疑似体験させてくれる。


了。

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bonbi GOSSIP 編集部 bonbi GOSSIP 編集部