2023年3月29日 更新

びっくりの店頭演出。レトルトカレーの店頭販促。

店舗側に『売るやる気』を感じるスーパー。マーチャンダイジングを楽しみながら商品陳列をしている様がすごく好感が持てる店。そんなスーパーマーケットが近所にありますか?

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思わずびっくりした店頭演出

通説の購買モデルではなく、お店で商品と出会い情報を得ることも多い。

常日頃からプロモーションを考える。
ターゲットのカスタマージャーニーを考えて、ファネルの入り口からプロモーションを組み立てることもあれば、買場(売場)起点でプロモーションを組み立てることもある。
実際に買場(売場)がどのようになっていて、ショッパーはどのように商品を買っているのか。

店頭マーケティングはやはり重要である。
店頭販促物も重要である。

店外施策と連動した買場(売場)を作ることができているのか。
・その商品にアテンション力があるかどうか
・その商品の店外施策からの想起、生活の中からの想起があるかどうか
・その商品への理解促進がその場でできるかどうか
・理解促進の上で他製品と比較ができるかどうか
・さらには『値引き』や『おまけ』や『増量』などのような今買うべき理由があるかどうか
などと購買プロセスの過程にポイントを設けることや、競合と比べた評価ポイントをつくりながら順序を立てて分析することも重要である。

店頭考察をする際には、常に出待ち調査をして「なぜその商品を買ったのか?」や
VMD(ビジュアルマーチャンダイジング)の感想を聞いたり、購買プロセスを聞いたりなどできると非常に良いが、常時できることではない。費用もかかる。
出来れば、買い物をしている人に聴取しながら、さらには、お店のフロアマネージャーに「どうしたらこの売場に大量陳列する商談を成功させることができますか?」などと尋ねながら、店頭リサーチができればいいのになぁと、日々常々思いながら休日に買い物をしながらマーチャンダイジングを視る。

ここ数年は、もちろん商材や業界によるが、SNSの中にショッパーは存在するとして、RsEsPs(レップス)モデルやULSSAS(ウルサス)モデルなどが謳われてきた。
その前はAISASを基本にデュアルAISASなどが提唱されてきて、『広めたいのA+ISAS』、『買いたいのAISAS』が購買モデルとされてきた。
現状では、サイバーエージェントなどがリテールに進出している。アナリストやマーケッター、経済学者と連携しながら、新たな購買モデルを打ち出していくと思われる。

定説とされている購買モデルにはあてはまらないシーンも多々ある。
ショッパーが情報を得るのは必ずしも店外(web広告やSNSや媒体広告、何かしらのコミュニティー)のみではなく、店内という場合も多々ある。お店に行ってマーチャンダイジングを見て商品と初めて出会うことも多い。
特にスーパーマーケットやバラエティショップは店舗で商品情報をはじめて知る頻度は高いといえる。
当然、店舗で初めて知った商品を『タグる検索』したり、『ググる検索』したりして、レビューを見たり、ブランドサイトで調べたり、ECサイトで確認したりすることもあるが、スマートフォンを取り出すことをしないで店頭での出会いのみで購買にいたるシーンも多々ある。
それは、やはり、食品やお菓子を取り扱っているスーパーマーケットで多い。

この週末、スーパーマーケットに行った時に、思わずびっくりした店頭演出があったので紹介したい。
遠距離でのアテンション

遠距離でのアテンション

店舗では、買い物客と商品との距離を区切ることも重要であるが、
遠距離(3m~10m)の距離でアイランド(島陳)棚の上に本の陳列が見えてきた。
自分にはアテンションとして十分な様相であった。
ん?なに?本?と思ったのである。
「へ~レシピ本をあんな風に並べているのか~、大胆だな~」と思った。
『売る!』というやる気が店側から溢れているお店で、昔からすごく好きなお店なのだが、
またオモシロいことをしているというワクワクが生まれた。
中距離でのアテンションと想起

中距離でのアテンションと想起

もう少し近寄ると、木の棚を並べて陳列しているのが分かる。
中距離でのリマインドと理解促進

中距離でのリマインドと理解促進

もっと近寄って、お店側が作成した手書きPOPを見て、さらに衝撃が走った。

なんとカレー(レトルトカレー)の陳列が成されていたのである。
しかも、「カレー」と掛けて『華麗なる本棚へようこそ』とある。
理解が重なる手書きPOP

理解が重なる手書きPOP

ディテイルに及ぶ演出

ディテイルに及ぶ演出

しかも本棚にみたてた世界観を演出するのに、上の方は古本屋のように、並べ方が雑なのである。
これも、おそらく演出である。
このお店は毎度毎度売るやる気と見せ方の工夫がすごいのだが、すごく好感を持つようなマーチャンダイジングが成されている。
近距離の理解促進

近距離の理解促進

まさしくカレーが本、そして、その見せ方は本棚である。
近距離の理解促進

近距離の理解促進

上段は高すぎて手にとれない。
意図的に取れなくして、崩れないようにして、本棚の雰囲気を出している。

なんのための商品陳列だろう?売ることが最終目的ではない気配も漂う。
ただ、すごい発想だと思った。
最早感動すらしている。
近距離の理解促進

近距離の理解促進

ところどころ、パッケージの正面を客側に向けている演出も非常に上手い。
新書や文庫本のように見えてくる。
近距離の理解促進

近距離の理解促進

価格としては結構高いものもある。
ただ、色々なバリエーションがあるため、『これ!』というのが選びにくい印象だ。
これは決してネガティブな要素ではなく、だからこそ、まとめ買いを促進しているように思われる。
色々な種類を複数種買ってしまうのではないかということだ。

店頭演出と店頭販促物の役割

このような事例をとってみて、そういう仕事に携わっているから感動をするが、
これには他の買い物客も感動をしていた。

これは店側が仕掛けているマーチャンダイジングである。
やはり店頭演出は重要であり、それを端的に伝えて説明するPOPも重要である。
陳列自体がグラフィックデザインの役割を演出していて、手書きPOPはダジャレノリの語呂合わせで表現するだけで、その場に立つ人が理解のピントを瞬時に合わせることができるし、ワクワクする買い物ができる。

陳列と販促物は、やり様でいかようにも変容して、色々なメッセージを伝えることができる。
そして、それはシンプルで分かりやすい方が良い。
なぜなら買っていただくために『そこ』にいるのだから。

店頭で、店内で初めて出会う商品を購買動機付けする仕掛けが店頭販促にはある。
店頭販促什器や店頭販促物、店頭演出には、人間工学に基づくような緻密なロジカル的な仕掛けもあれば、単にノリだけで行う仕掛けもある。
今回出会った店舗側が創る店頭演出は、すごくシンプルでいてインパクトの強い「魔法のような仕掛け」であると、この『華麗なる本棚』を見て思った。

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bonbi GOSSIP 編集部 bonbi GOSSIP 編集部
   
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