2025年7月18日 更新

必見!店頭販促特集!2025年第21弾

panasonic冷蔵庫POPサステナブル / ロック電源ケーブルの実演力 / イッケンドルフのグラスウェア / 常温飲料

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店頭販促特集

凡美社では店頭販促の実態を常に観察している。
売場は常に市場に対して敏感であり、トレンドが反映される。
メーカー側が展開する店頭ディスプレイや店頭POP、店頭施策。
小売側が展開する店頭施策や店頭POP。
買い物客に対する『価値体験の向上』を目指して、店頭は常に変化する。

店頭でのコミュニケーションデザインや、価値伝達の強弱、
コンストラクションデザインも含めた見せ方、体感させる施策などを追求していく。

そこには、セルアウトを考えたプロモーション施策をもってして、流通との商談にのぞむ
メーカーの提案が見えてくる。
さらに小売り側の商品陳列の仕方や店頭POPからは、今の時世にあわせながら、何とか売ろうというパワーも見えてくる。

POP研究家の向坂氏とタイアップし、
随時面白く、ワクワクする売場(買場)をレポートしていく。

2025年 第21弾

79 POPの“消耗品化”からの脱却

冷蔵庫のステッカーPOP。
本来はシールなのだけど、マグネット方式の物があった!
これなら、目玉商品が変わっても、そのまま再利用できる!
カードケースタイプもあって中身も差し替え可能。
使い捨て前提だったツールを、何度も使えるツールに生まれ変わらせるって素晴らしい。
さすがパナソニックさん。
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「冷凍室の大容量&高性能」を伝えるためのPOP。
一見するとシンプルなステッカー型のPOPに見えるが、実はこれ、マグネット式。
さらに一部はカードケース型で、中身の差し替えも可能だ。

こうした工夫により、売場の担当者にとっては手間もコストも削減され、サステナブルな売場づくりにも貢献できる。

「熱いまま急速冷凍」など、機能性のアピールも視覚的にわかりやすく、機能性価値伝達がしっかりできている。

見せ方・伝え方・運用性、この3点を兼ね備えた仕組みは、まさに現場で"効く販促"の好例。
「使い捨て前提」から「繰り返し使える」販促ツールへの進化は、他カテゴリーの売場展開にも応用できるはず。

80 「伝える」から「伝わる」へと進化させる実演力

ビジネスショー(イベント)でのロック電源ケーブルの実演展示なのだけど、せっかくのリアルな場では、こんな分かりやすいやつが良い。
電源ケーブルは抜けないことが超大事。
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何がすごいって、本体重量のあるデスクトップPCを宙吊りにしたまま、ケーブルが全く抜けないという分かりやすさの極み。
視覚インパクト、構造理解、必要性——すべてを瞬時に訴求してくれる。

展示ブースの中で、赤い矢印POPに「ここがスゴイ!」と書かれていたのも効果的である。
通りすがりでも、「えっ、これどうなってんの?」と立ち止まらせる力がある。
この分かりやすさは、Webでは再現しにくいリアル展示ならではの説得力だ。

サーバールーム、医療機器、監視カメラ……電源断が命取りになる現場は多い。
そんな現場の“あるある”に真っ向から応える製品だなと一目で分かる。
しかも訴求方法が理屈抜きで「見ればわかる」構造なのが秀逸である。

よく仕事における日常会話でも、伝達がうまくいかない時に「伝わったコトが伝えたコト~」なんて注意をしたりするが、
販促において、「伝える」から「伝わる」へと進化させるには、こういう実演力がやっぱり最強だと思う。

81 家庭の“ちょっと贅沢”を日常の中に仕込む

最近、スーパーマーケットのレジ付近でよく見かけるようになったキッチン用品のディスプレイ。透明な商品をアピールするのに、銀のステージを用意して、これでもかってくらいギラギラさせている。このやりすぎ感、嫌いじゃない。
このキッチン用品、お店での購入価格によってポイントシールがもらえて、併用すると安価で商品が買えますよ、という仕組み。
昔、タバコのプレミアムキャンペーンでよく見た手法。懐かしい。
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高級感のあるガラス製品を前面に押し出すべく、什器下部には銀の反射プレートを大胆に使用。透明なアイテムに光が反射してギラギラと輝き、「これでもか」とアピールしてくる。
この“やりすぎ感”、正直嫌いじゃない。

仕組みは昔懐かしいポイントシール集め方式。レジでの購入金額に応じてシールがもらえ、一定数貯まるとグラスが特別価格で手に入る。最大89%OFFという打ち出しのインパクトも大きく、「どうせなら集めてみるか」という心理を巧みに突いてくる。プレミアム志向の王道パターン。

Ichendorfのようなブランドグラスがスーパーのレジ横に並ぶことで、日常の買い物が一気に“ご褒美タイム”に変わる感じが非常に良い。
普段使い+αの訴求として、「高見え」+「実利」の両輪で攻める販促は理にかなっていると思う。

82 「常温」で変わる購買体験

以前、飲料の常温販売が話題となったけど、常温販売前提のメーカー商品が登場していた。
ラベルレスの天然水もセットで売られていて、すごくエコな感じ。
什器は表からも裏からも商品が取れる珍しい作り。
何か、時代が変わろうとしている雰囲気をひしひしと感じる。
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かつて“冷えていない飲み物”は、選ばれにくい存在だった。
しかし今、サントリーが仕掛けた「おいしい!常温」シリーズが、その常識を覆しにきている。
商品はアイスティーとジャスミン茶、そしてラベルレスの天然水。
この陳列が物語るのは、常温=消極的選択肢ではなく、積極的なライフスタイル提案だということ。
両面から取ることができる構造は量販店よりも、むしろ限られたスペースを効率運用するコンビニや駅売店に最適。
什器設計そのものが“時代の温度”を感じさせる仕様になっている(笑)。

ラベルレス天然水をセットで展開している点も注目したい。
脱プラ・ゴミ削減の流れに沿った環境訴求を押さえつつ、視覚的にも無駄のない洗練された印象を演出している。
冷やさなくても“今すぐ飲める”という利便性に、エコ意識とデザイン性まで上乗せしている。
これは、単なる商品陳列ではなく購買習慣の価値観を揺さぶる挑戦のようにも思う。


了。

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bonbi GOSSIP 編集部 bonbi GOSSIP 編集部