2023年1月25日 更新

ニューヨーク店頭レポートシリーズ New York Holiday Season Research 第4回

ニューヨーク店頭レポート第二弾。ニューヨークホリデーリサーチをお届けします。第4回目は都心のドラッグストアデュアン・リード。ブラックフライデーからクリスマス、クリスマス後から年始までをレポートしています。

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凡美社では、アメリカ合衆国の店舗情報を定期的に届けていきます。
シリーズ化して随時レポート報告をしていきます。

今回はブラックフライデーから年始までの、ニューヨークの色々な店舗のホリデーシーズンリサーチ報告を5回に分けて行います。

ニューヨーク ホリデイ シーズン リサーチ 第四回

11月 第四木曜日(サンクスギビングデー)の翌金曜日。

小売店にとって年間を通じて最も忙しい1日のひとつである
ブラックフライデーからスタートするホリデーシーズン。

11月に入った段階から、メールマガジンやアプリを通じて
プレセールの通知が鳴り止まず、
実質11月全体がブラックフライデーセール期間となっている。

ブラックフライデーを皮切りに、
クリスマス・年末年始とホリデーシーズンが続く。


ネット注文でもセール品は買える、必ずしも店舗に出かけなくてもいい現代。
ホリデーシーズンの小売の現場はどうなっているのか。

そこから見える“店舗”の役割を洞察する。

デュアン・リード  店頭洞察

デュアン・リードは、ウォルグリーン・ブーツ・アライアンスが所有する薬局、ドラッグストアチェーン。店舗は主にニューヨーク市に多く、人口密度の高いマンハッタン内最大手のドラッグストアだ。
最初の店舗があったデュアンストリートとリードストリートの2つの名前から「デュアン・リード」と名付けられている。

ウォルグリーン・ブーツ・アライアンスとは、アメリカ合衆国・イリノイ州・ディアフィールドに本社を置き、ドラッグストアの運営を中心に、健康サービス事業を展開する持株会社である。
2014年12月、ディアフィールドに本社を置くウォルグリーン・カンパニーと、スイス・ベルンに本社を置くアライアンス・ブーツの経営統合により設立された。
Duane Reade-Walgreen 4times...

Duane Reade-Walgreen 4times square

Black Friday

 (6390)

全米50州に展開するアメリカ最大規模の薬局チェーンの一つ。

人の往来が盛んなブラックフライデー当日の
Times Squareの中にあっても店内は閑散としている。

薬局という業態からもブラックフライデーのイベントに
乗る空気はなく、いつも通りの営業をしている印象。

棚に商品は充実しているが、店内に滞在する理由もないため
来店客も必要な商品を買ったら、さっさと店を出ていく。

クリスマスカードやお菓子といったシーズンアイテムは
置かれているものの、他店舗が充実しているTimes Squareにおいては
わざわざここで買う理由が存在しない。
 (6393)

”店舗に行く理由”は、複数要素の掛け合わせ。

目を引いたのは、ドリンク棚だ。

他店舗でも見かけることのないデジタルサイネージ仕様
となっている。

タイムズスクエアの店舗らしい先進的な要素といえるが
冷静に考えれば、これがあるからここに行く
という理由にはなり得ない。

面白いと思える要素は重要だが、インパクトだけで人は呼べない。

居心地の良さ・品揃え・価格といった複数の要素を掛け合わせ
“なんとなく行ってしまう”レベルまで店内を昇華させることが
継続的な集客には不可欠だ。
広告も流れるドリンク棚。

広告も流れるドリンク棚。

クリスマスお菓子の棚。

クリスマスお菓子の棚。

スターバックスのコラボアイテムを販売。

スターバックスのコラボアイテムを販売。

商品POPなどは見当たらないシンプルな棚。

商品POPなどは見当たらないシンプルな棚。

Christmas Season – After Christmas

 (6401)

クリスマス当日が近づく店内には、客の入りも含めて
変化は見受けられなかった。

広く突き抜けた棚と棚の間には、
ひとりの客もいないことがしばしばある。

クリスマス後の調査に行った際には
クリスマスグッズが割引で販売されていた。

少しでも売れるならば、という考え方をすれば
理にかなっているように思えるが
それよりも店の空気が澱むというマイナス面の方が大きい。

店頭は、季節の変化に置いていかれるのではなく
その先をリードして空気・気分を作っていかなければ
人は集まらない。
クリスマス当日が近くなっても売り場が変化しないのは他店...

クリスマス当日が近くなっても売り場が変化しないのは他店舗と同様。

半額で売られるクリスマスの売れ残り。

半額で売られるクリスマスの売れ残り。

New Year

 (6405)

1/1の店頭は、クリスマスシーズン以降変化は見られない。

ただし、カウントダウンイベント目当ての観光客の恩恵か
普段は売れ残りが多いサンドイッチ等がほぼ売れていた。

それでもいつも通り、日中の店舗には人がおらず
品出しをする様子もなかった。

中にある調剤薬局は年始休業しているため、
活気はさらに減衰しており
通常営業が惰性で行われているという印象を拭えない。

人は空気が悪い空間には集まってこない事実に
改めて目をむける必要があるだろう。
表通りは人の往来が盛ん。

表通りは人の往来が盛ん。

NEW YEAR仕様のサイネージ。

NEW YEAR仕様のサイネージ。

客・店員ともにまばらな店内。

客・店員ともにまばらな店内。

考察

ネットでなんでも買える時代。
小売り最大のセール日といわれるブラックフライデーから始まる
ホリデーシーズンにおいてもPRの主戦場はネットに移っている。

そんな時代に店舗に行く理由とは何だろう。

そこに空間がある。

音がある、匂いがある、空気がある。

五感でワクワクを感じられる空間こそが店舗の価値だ。

それは珍しい・イベント性の高いものを寄せ集めれば創れるものではない。

ほしい品が揃っている。
店内に活気が満ちている。
BGM・ディスプレイ・接客etc、なんとなく気分が盛り上がる仕掛けがある。

当たり前に聞こえる要素を落とさない心構えが重要だろう。
買い物は、モノを買うことだけではなくコトを買うことでもある。

家からなんでも買える時代だろうと、人は体験を求めて出掛けていく。

”買い物でどんな気分になれたら嬉しいのか”

スーパーなら、季節によって変わる生活に必要なものが見つかる
家電量販店なら、生活が良くなるワクワク感が買える

業態によってちがう、生活者の求める買い物体験に適合した店舗だけが
集客を成功させ続けることができるといえる。

その点で、シーズンイベントも通常営業も集客に必要な要素に違いはないだろう。

季節イベントの集客も日々の当たり前の積み重ねの上に成り立っている。


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