バルミューダという家電開発メーカー
一昔前で言えば、消費者向け家電メーカーとしてベンチャー企業が世の中を席巻するなど、そう起こることではなかった。
戦後しばらく経ってから、マスメディア全盛の時代から2000年過ぎあたりまで大量生産、大量消費トレンドの時代、家電メーカーといえば大手、資本力と工場数などの生産規模を持たなければ成立し得なかった業態だったと言えるだろう。
ところが今は、皆と同じものを持つという時代でもなく、細分化された顧客ニーズを的確にマーケティングすれば、特定の顧客層をつかめるようになった。
また、売り場は大手流通チャネルとのコネクションを特に持たなくても、ネットやSNSで話題の商品になりさえすれば流通側からも歩み寄りを見せるようにもなってきた。
さらに、インターネットの隆盛(特にSNS)により良いものを作れば、勝手に広まるようにもなり、良いものでありさえすればプロモーションコストが劇的に下がるような時代にもなった。
そのような時代に生まれたのが、ベンチャー家電メーカーである「バルミューダ」だ。
どんな商品を扱っているのか、見てみよう。
戦後しばらく経ってから、マスメディア全盛の時代から2000年過ぎあたりまで大量生産、大量消費トレンドの時代、家電メーカーといえば大手、資本力と工場数などの生産規模を持たなければ成立し得なかった業態だったと言えるだろう。
ところが今は、皆と同じものを持つという時代でもなく、細分化された顧客ニーズを的確にマーケティングすれば、特定の顧客層をつかめるようになった。
また、売り場は大手流通チャネルとのコネクションを特に持たなくても、ネットやSNSで話題の商品になりさえすれば流通側からも歩み寄りを見せるようにもなってきた。
さらに、インターネットの隆盛(特にSNS)により良いものを作れば、勝手に広まるようにもなり、良いものでありさえすればプロモーションコストが劇的に下がるような時代にもなった。
そのような時代に生まれたのが、ベンチャー家電メーカーである「バルミューダ」だ。
どんな商品を扱っているのか、見てみよう。
ヒット連発の新興メーカー「バルミューダ」ってどんな会社? 成長の軌跡と現行製品の全モデルをチェック! | GetNavi web ゲットナビ
バルミューダは、斬新なアイデアと洗練されたデザインで、家電ファンから高い評価を集めるプロダクトメーカー。スペイン、イタリア、モロッコなど地中海沿いを放浪ののち、帰国後にバンド活動をしていたという寺尾 玄(てらお・げん)代表取締役社長が、2003年に東京で設立しました。
同社は設立当初、アルミから削り出したノートPCの冷却台や照明器具を開発していましたが、2008年のリーマンショックで転機を迎えます。注文がパタリと止まり、寺尾社長は「ここで倒れるのなら、作りたかった製品の開発をしよう」と決断。その結果生まれたのが、扇風機としては常識外のDCモーターを採用し、自然界と同じそよ風を送る扇風機「GreenFan」(2010年)です。GreenFanは3万円以上と、扇風機としてはかなり高価だったにもかかわらず大ヒット。「ハイエンド扇風機」というジャンルのパイオニアになりました。
実売価格38,880円の高級扇風機「GreenFan」は、特徴的な二重構造の羽根と、DCモーターの組み合わせで「自然界の風」を再現したそうだ。
さまざまなインタビューによると、通常の扇風機は羽根が原因となり「渦」を発生させてしまうことで、「当たり過ぎると風が気持ち悪い」「冷感が強い」など心地よい体感を妨げる原因になっていたとのこと。
それを回避するために発明された「二重構造の羽根」により、「渦」を発生させることなく「面」で風が送れるようになり、それが自然界のそよ風に類似しているようだ。
価格は高いが「自然界のそよ風」を体感できる扇風機というコンセプトがマーケティングの鍵になったと言える。
折しもリーマンショックからしばらく経ち、ゆっくりと景気回復が進んだ2010年に発表されたGreenfanは多くの売上を記録することになった。
さまざまなインタビューによると、通常の扇風機は羽根が原因となり「渦」を発生させてしまうことで、「当たり過ぎると風が気持ち悪い」「冷感が強い」など心地よい体感を妨げる原因になっていたとのこと。
それを回避するために発明された「二重構造の羽根」により、「渦」を発生させることなく「面」で風が送れるようになり、それが自然界のそよ風に類似しているようだ。
価格は高いが「自然界のそよ風」を体感できる扇風機というコンセプトがマーケティングの鍵になったと言える。
折しもリーマンショックからしばらく経ち、ゆっくりと景気回復が進んだ2010年に発表されたGreenfanは多くの売上を記録することになった。
「マーケティングをしない」という方針が斬新な製品を生む
こうした斬新な製品が開発される背景には、同社の「マーケティングをしない」という方針があればこそ。通常のメーカーは、市場調査の結果を受けてヒットしそうな製品を予測するため、どうしても既成の製品がベースになり、新しい発想の製品は出ない傾向にあります。
その点、同社は寺尾氏の強いリーダーシップのもと、「市場にないもの」「自分たちが世に出したいもの」を中心に開発。現在もその流れを踏襲し、「ものより体験」をモットーに、カテゴリにこだわらず「ストーリーが語れるもの」を開発し続けています。
どこかで聞いたような話だな、と思った。そういえばスティーブジョブスも同じようなことを言っていた。
ジョブズが一番大事にしたのは、自分がどんな製品を造りたいのか。その製品をつくることによって、なにができるのか。生活や行動がどう変わるのかを示す「ビジョン」やアイデアを非常に大事にした。成功するには、誰かのビジョンやアイデアを模倣する人間でなく、まだ誰もが考えていない、他とは違ったビジョンやアイデアを思いつき、実行する人間にならねばならいとも彼は語っている。
そして、ビジョンやアイデアを形にするには創造力が必要だ。ビジョン・アイデアと、技術・デザインを結びつけ、形として組み合わせるのは創造力である。その創造力を生み出すツールがITである。ITというと、これまで業務効率化のツールと思われていた。しかし、決してそうではなく、ITはアイデアや想像力を刺激し、生み出す創造力のツールなのだ。
やはり、寺尾社長が尊敬する人物にスティーブジョブスの名前が挙がっていた。
私は、音楽をやっていた時代から
いちばん好きな小説が『坂の上の雲』でした。
雑誌は「フォーブス」。
「好きな人は誰ですか?」と問われたら
ふつうはロックミュージシャンの名前を
挙げるんでしょうけれども、
ヴァージンのリチャード・ブランソン、
スティーブ・ジョブズ、
あとはアウトドアウエアのパタゴニアの
イヴォン・シュイナード、
その3人の名前をいつも言っていました。
寺尾社長の過去の振り返りを糸井重里がインタビューする企画
スティーブジョブスと類似する考え方、「市場にないもの」「自分たちが世に出したいもの」を中心に商品開発することで、調査ベースのマーケティングとは異なるクリエイティブなマーケティングが同社の競争力の源泉となっていそうだ。
クリエイティブ主体マーケティング
クリエイティブを主体としたマーケティングを行うことで、マーケティングの4Pで言うところのProdact(製品)はより差別化・独自化され、Place(販売場所)を問われなくなり(換言すると、向こうから扱いたいと言われるようになり)、Promotion(プロモーション)はその商品独自性により低コスト化できるようになる。結果、Price(価格)は売り手のコントロールが十分に利くようになる。
また、今まで大手しかできなかったと思われた家電メーカーがベンチャー企業でもできる時代になってきたということは、クリエイティブ主体マーケティングが通用する他の業態でもその手法を応用し、過去に生まれなかったベンチャー業態が誕生する素地が十分に育まれているということが言えるかもしれない。
また、今まで大手しかできなかったと思われた家電メーカーがベンチャー企業でもできる時代になってきたということは、クリエイティブ主体マーケティングが通用する他の業態でもその手法を応用し、過去に生まれなかったベンチャー業態が誕生する素地が十分に育まれているということが言えるかもしれない。