2023年12月4日 更新

プロモ―ショナル・マーケータ―認証試験を受験してみて

1年に1度あるJPMが主催している、プロモーショナルマーケター認証試験。若手の営業が受けました。

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プロモーショナル・マーケターの試験を受けた

営業のKです。
2023年10月29日(日)プロモ―ショナル・マーケター認証試験を受験しました。
今回の試験を受けた感想を今回記載をしますので、今後同試験を受ける方がいるようでしたら参考になればと思います。

プロモーショナル・マーケティングの定義

そもそも、プロモ―ショナル・マーケティングとは、
ブランドの顧客開拓と維持のため特定化された市場における、生活者の購買行動を促進する活動である。
また、その実現に向けた販売関与者への販売動機づけ活動である。
(日本プロモ―ショナル・マーケティング協会HPより)
とのことで、私たちが日ごろの仕事で関りがあるセールスプロモーションをより深堀をした内容の試験でした。
普段何気なくSP(セールスプロモーション)と口にはしていますが実際にはそれは何をすることなのか?また私たちが普段携わっている製作物にはどんな意味があるのか?そのようなことを改めて勉強をする機会になり、セールスプロモーションに関わる方は頭の整理に有効なのではないでしょうか。
2019年、日本プロモーショナル・マーケティング協会は、デジタルテクノロジーの普及・進展によって大きく変化している生活者の購買行動に即して『プロモーショナル・マーケティング』の定義を見直し、上記の内容にアップデートしました。

具体的には、それまでの定義だった「直接的購買動機づけを中心とするマーケティング活動」から“直接的”を取って、プロモーショナル・マーケティングを、認知や体験も含めて、生活者を最終的な購買へと導く「購買促進のための総合的な機能」として再定義しました。

また、これに合わせて「プロモーショナル・マーケティング活動の領域」も見直し、マーケティングの4Pのひとつである「Promotion(販売促進)」にかかわる領域は、すべてプロモーショナル・マーケティングの活動範囲だと再定義しました。

具体的には「Promotion」の中の5つ領域であるPR、広告、生活者プロモーション、流通プロモーション、CRMにおいて、購買動機づけに関わるすべての領域で機能するとしました。プロモーショナル・マーケティングが扱う領域は幅広く、果たすべき役割も非常に大きいと言えます。
「お客様の商品が売れること、お客様のサービスが支持されること」の支援のために販促会社があります。
クライアント様から依頼された内容をただ具現化をすれば良い時代は終わりました。

様々な社会インフラと、社会トレンド、流通理解と流通トレンド、消費者への理解を含み、
クライアント様の課題を見つけてソリューション提案をしていくことが求められています。

その上で、「プロモーション」の定義を考察していくことが重要であると考えます。
この凡美社のオウンドメディアでも、2023年アメリカで開催されたRetail Innovation Conferenceの記事を掲載しています。
「顧客体験」を重視していく時代になり、マーケティングの定義も時代時代で変化をし、プロモーション手法も変化をしてきました。
同時にリテールも変容が促され、『買い方』も時代にあわせて変化しています。

変容が著しい時代に沿ったプロモーション施策、企画を提案していき、クライアント様の満足を超えていくことが凡美社のミッションでもあります。
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プロモーショナル・マーケターの試験

午前の部

試験は午前120分:マークシート形式、午後120分:記述式
の2部構成で大阪会場では80名程受験をしており年代も20代前半~50代くらいと幅広い年代の方が受験されていました。
午前のマークシート形式の問題はテキストの文章をもとに、適した単語を選ぶような内容です。
キーワードになるであろう単語の意味とプロモーションでのつながり覚えておけば対策としては問題ないかなといった感じでした。

テキストの第1章~4章が主な出題範囲で、レップスモデルの意味や各プロモーション(体験プロモーションやプレミアムプロモーションなど)が、購買者に対しどのような効果を促すのかといった内容など、プロモーションの基本的な効果などが出題として多かった印象があります。

そういったテキストの内容を理解しておけば午前のテストは回答できるような内容かなと思います。
また上記に記載をしている通り、普段の仕事で聞き慣れているような、レップスモデルやクローズド懸賞といったワードなどもありテキストを2、3回ほど読み込めば覚えることが出来そうな内容でした。実地に勝るものなしです。

午後の部

午後からの記述式は実際にある商品のプロモーションを計画するような内容です。
テキストの第5章の内容が主な出題内容です。ただこちらの内容はテキストを読むだけでは回答をすることが難しいような内容で、事前対策講座を受講し内容を理解する必要があるかなと思います。また、その場でプロモーションのアイディアを練らないといけないので、私は試験時にすごい焦りました(試験時間120分フルに使いました)ので、試験前に模擬回答として自分でプロモーションを計画立てる練習をするべきだと思います。
上記の様に試験内容はテキストと事前対策講座を元に出題されております。
私はテキストを2~3回程読み、キーワードになりそうな点を覚えて試験に臨みました。
試験で合格することも大事ではありますが、実務に落とし込めるように、プロモーションとは何ぞや?を頭の中で整理することが重要です。

まとめ

10年以上前のハーバードビジネスレビューで、「ソリューション営業の終焉」という特集がありました。
これは、課題解決で仕事の機会を創っているだけでは時代遅れという内容でした。
「営業ver2.0」という表現でしたが、それはクライアントのビジネスに対しての「ビジョン」を持つことでした。
そのビジョンを共有し、独自の発想と行動KPIを設定し、実践することで、独自の営業活動を展開していかねばならいない時代に突入するとありました。
非常に感銘を受けた記憶がありますが、とはいえ、この10年間、やはりビジネス機会は、
クライアント様の課題を抽出し、ソリューションを提案することにあります。
1歩踏み込んだとして、クライアント様が気づいていない課題を創出し、そのソリューションを提案することにあります。
レンジで表現すると「半歩先」の創造になります。

もちろんクライアント様のHPでIR情報などを確認し、クライアント様のビジョンを理解する作業はしますが、ビジョンを創造する「1歩以上先」のビジネス機会を創ることはまだ至難であると感じます。

しかし、それでも、ブランドや製品に対する『未来からのバックキャスティング』での提案という発想が重要だと思っています。
マーケティングとは今の時点で、すでに過去のことです。
ここからどうなりたいか?未来にどうなっていたいか?そのために今何をすべきか?
これが企画提案にもなります。

プロモーショナル・マーケティングの概要は頭に入れておきながら、過去~今のマーケティングを行いながら、未来からのバックキャスティングで夢を語る。
そんなプロモーション施策を提案していきたいと思います。

了。
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