2019年1月25日 更新

KDDIがカブドットコム証券に1000億円出資

KDDIがカブドットコム証券に1000億円の出資を検討しているとのこと。通信事業以外のビジネスモデルを模索しているKDDIにとってどのようなメリットがあるのだろうか。

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KDDIがカブドットコム証券に出資?!

カブドットコム証券はネット系の証券会社で、三菱UFJフィナンシャルグループの子会社である三菱UFJ証券ホールディングスが52%超の株式を保有しているグループ会社群の一つと言える。

ネット系の証券会社の中では、営業収益で国内5位となっており、上位に属している。
三菱UFJフィナンシャルグループ全体への利益幅の貢献という意味で言うと、それほどでもないのだろうが、KDDIに譲り渡すのはもったいないのではないだろうか、という気がする。
発表後には高騰したものの、発表手前の株価が一株あたり390円前後、発行済み株式総数で計算すると会社の時価総額は1321億円前後。そこにKDDIが1000億円の割り当て増資を行うとすると、三菱UFJフィナンシャルグループの会社群が持つ株式シェアは低下してしまう。

簡便に計算すると、三菱UFJフィナンシャルグループが持つ株式割合(*子会社保有分合算割合)が58%となっている。時価総額1321億円のうち、58%に値する金額は766億円となるため、KDDIが1000億円出資した場合、筆頭株主の座を三菱UFJフィナンシャルグループは譲り渡すことになる。(*子会社保有分も含める)

こう考えると、KDDIとしては、是が非でもフィンテック事業立ち上げのためにどうしてもカブドットコム証券への影響力を増したいと考えていることが想起できるし、三菱UFJフィナンシャルグループもその勢いに押されつつも、単体ではフィンテック事業を上手く立ち上げることが難しいと考えているのではないだろうか。

携帯電話事業者が証券会社に出資する意味

古くから楽天は銀行や証券会社を傘下に入れてきたし、LINEやメルカリもフィンテック事業を立ち上げる旨の発表をしている。

大規模なユーザー数を獲得し、ライフスタイルを面で押さえることができているネットビジネスのプレイヤーであれば、そこからユーザーに対してお金にかかわるアプローチを行うのは、ユーザーからしてもそう不自然ではないように思える。
KDDIが考えているのは、携帯電話会社同士の差別化かもしれないとふと考えた。

実はネット証券の首位SBI証券は、もともとソフトバンクグループの傘下であったが、社長の北尾氏がMBOすることで、グループから独立しているため、ソフトバンクグループとしては、証券会社を保有していない。

NTTドコモも証券会社をグループには持っていない。新規に携帯事業参入の楽天は、銀行と証券会社というフィンテック事業を順調に成長させているものの携帯電話事業の立ち上げ(=携帯事業のユーザーの獲得)には時間がかかりそうだ。

そのような背景を受けると、いまこそ携帯電話事業者の中で、カブドットコム証券を活かしながらフィンテック事業の礎を作るチャンスなのではないかと考えたような気がする。

携帯電話事業者が行うと証券ビジネスはどんな可能性があるのか?

携帯電話事業者しかもっていない情報と言えば、電話番号と正確な住所などの個人情報があげられる。

日本の投資人口はアメリカの6分の1と言われている。(*アメリカは国民の6割が何らかの投資を行っており、日本は1割と言われている。)
その意味では、投資人口を増やせる可能性はアメリカなどより高く、信用ある携帯電話事業者という立ち位置が利用できるのではないか。

同じく信用のあるインフラ業のガス会社や電気会社などと比較すると、当然に高いネットビジネスの経験と知見があるのもメリットだろう。

新しいビジネスの形がどうなるのか、いまのところ想像するのは難しいが、携帯電話事業会社とネット証券会社の新しい取り組みを待ちたいと思う。

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