2018年1月31日 更新

『 怒られない 』ことは寂しいこと。(かも)

60歳前の先輩が、「この歳になるとよ。もう怒られることなんて滅多にないんだよな~。怒ってくれる人がいないっていうのは寂しいもんだぜ~。」としみじみと言っていました。

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誰しも怒られたくはないのだが・・・

編集のOです。
4~5年ほど前のことです。
仲のよかった60歳近くの会社の先輩が酒を飲みながら実にしみじみと言いました。

「この歳になるとよ。もう怒られることなんて滅多にないんだよな~。怒ってくれる人がいないっていうのは寂しいもんだぜ~。」

私は自分なりに色々な経験をさせて頂いてきたため、その言葉は真に心に響きました。
誰しも怒られたくはないものです。
自分の失敗を突かれたくはないです。自分がやったことを否定されるのは嫌です。
そういうことからは極力逃げたいものです。
そのために回りくどい言い方や、ちょっとした嘘をついてしまい、中途半端に逃げてしまうから、
問題ではないことが問題になったり、問題が余計にこじれたりもします。
逆に「怒られる前にやってしまおう」と、怒られたくないからこそ、行動力が助長される場合もあります。

例えば営業職の人は、クライアントに最前線で立ち向かっています。時には嫌味を言われることもあるでしょうし、クレームを起こした時には、怒声や罵声を浴びることもあるでしょう。
バリバリ仕事してきた人ほど、ズタズタにされた経験をお持ちではないでしょうか。
しかし、その時はズタズタになっているのですが、今振り返ると、その時期はもちろん苦い思い出かもしれませんが、よくよく考えると、あの時怒られた経験が今現在に繋がっているんだと思ったりできる感謝する怒られ方もあったのではないでしょうか。
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大切なのは怒ってくれる人、叱ってくれる人がいるかどうか

誰しも怒られたくはないですが、怒られることは、自分を見直し成長させてくれるいい機会でもあります。より高いレベルを要求され、自分で追いつく努力をするきっかけになるいい機会でもあります。
自信は持った方がいいですが、自信が慢心になり、そして天狗になり、成功の糧が失敗につながってしまう可能性もあります。
日常生活では、「あまり調子に乗らない方がいい」という言葉をよく耳にしますが、
自ら「あ、俺、調子に乗っている、いかんいかん」と気づく時はだいたい『時すでに遅し』であり、大概は調子に乗っているなんてことは自分では分からないものです。
そりゃそうです。一生懸命のめり込んで、状況としては『いい感じ』になっているのだから調子に乗るのです。

そこで大切なのは、怒ってくれる人、叱ってくれる人です。
(よく『怒る』と『叱る』は違うなんて話がありますが今回はその話は置いて進みます。)
自分に対して、ビシッとその人の意見をぶつけてくれる人が大切です。
もちろん、『自分の責任逃れ』や『保身』や『自分都合でイライラしているから』などの理由で怒りをぶつけてくる人ではなく、愛情があってぶつけてくれる人です。
怒りから怒るという行為は全ての人がする行為だと思いますが、怒りの中にも怒る仕様で、ちゃんとしてほしいという思いが伝わるものです。
怒られると最初はむかつきます。しかし、時間が経つと『言われて省みた』と思わせてくれる怒られ方は多々あります。

私自身も昨年ですが、些末なことではありますが、20年近く懇意にさせて頂いている先輩に、「あなたが自分の鏡だとしたら自分がダメなのかな」と言われた時は非常にショックを受けました。グサッとくるとともに、それ以上に愛情を持って意見具申をして頂いていることが切に伝わってきました。
つい最近も20年以上付き合いのある友人に、「そんなこと言ってたら、らしくない。男気なくなったんちゃうか~」とクドクドと説教されました。
もちろん、どちらの場合も、こちらにはこちらの状況があって、「分からんかなー面倒くさいなー」と思うのですが、一呼吸おくと、そういうことをちゃんと言ってくれるんだ、ありがたいことだと思えてきます。
そこには、相手を論破してやろうとか嫌な思いをさせてやろうとかではなく、信頼や愛情や『今後の展望に向けた何かしらのベクトル』みたいな、そんな心が介在していると感じることができたわけです。
やさしさだけじゃ 人は愛せないから
ああ なぐさめてあげられない
期待はずれの言葉を言う時は
心の中では ガンバレって言っている
聞こえてほしい あなたにも
ガンバレ
via The Blue Hearts 人にやさしく  歌詞一部抜粋
こんなふうに、周りの人を鼓舞することもあります。
また、こんなふうに鼓舞されて、『思い』が聞こえてくる時もあります。
慣れ合いは好きじゃないから 誤解されても仕方ない
それでも僕は君のこと いつだって思い出すだろう
via The Blue Hearts 終わらない歌 歌詞一部抜粋
こんなふうに、ちゃんとしてほしい思いがあるから嫌われる覚悟を持って伝えることもあるでしょう。

受け取り方で変わる、未来は明るくなる(かもしれない)

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怒るということは、パワーが必要です。
出来れば怒りたくない、でも様々な状況を抱えている以上、怒ることが必要な時もあります。
それを敬遠しているのはよくない状況です。
ソーシャル時代になり、パーソナルが立ち、傷つきやすい時代になったからこそ、しっかり伝えることが重要だと思いますし、そこに感情が入った方が、聞く側にも真意が伝わることもあるかもしれません。
(何度も言いますが、自分都合のイライラを相手にぶつけていることとは別の話です。)

初心に戻る。ではないですが、改めさせてくれる、喝を入れてくれる周りの人というのはすごく大切なのではないでしょうか。
怒ってくれたり、ウダウダ言ってくれたり、そんな人が周りにいなくなり、怒られることがなくなったらすごく寂しいことだと思いませんか?
これは常日ごろ人の目を気にしていないといけないというわけではなく、自分が真っ直ぐ進んでいることの確かめになるということです。さらには、誰かが自分に対して愛情を持って気にしてくれているということです。
誰にも相手にされないことは怖いことです。そして、裸の王様ほど痛いことはないです。

歳をとれば当然そういう周りの人も少なくなります。
地位が上がればやっぱり怒られることも少なくなります。
それはそれで、いい環境なのでしょうが、寂しくて怖いことです。
怒られずに自分の立ち位置を確かめるのは至難の業かもしれません。
『怒られているうちが花』なんて言葉もありますが、そういう時期に感謝できればいいですね。

怒られても受け取り方で状況は変わります。受け取り方次第で、怒られた~という暗い状況ではなく、注がれる愛情を感じて、未来を明るく捉えることができるかもしれません。怒られないように過ごしていると、自分主体で何もできません。引き算を積み重ねることで思考停止にもなりますし、能動的に行動を起こせなくなります。
怒られることをウェルカムとして、自分なりに考えて、自分なりに周りの人に相談をしながら能動的に動いて、反省する時は反省して、でも、自信を持って前を向いて進みましょう。と思います。

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