2018年5月23日 更新

そのポジションは『メイク』。ピルロのすごさとシャビとの比較

5月21日にイタリアの天才サッカー選手アンドレアピルロの引退試合が行われました。錚錚たるメンバーが集まりました。今回はピルロにフォーカスをあて、戦略や役割やポジショニングなどを考察したいと思います。

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ピルロとシャビ

アンドレア・ピルロ。シャビ・エルナンデス。
ここ15年ほどのサッカー選手の中で小生が、イニエスタとともに最も好きだった中盤の選手です。
今回はピルロの引退試合があったこともあり、ピルロを称えながら、シャビと比較をしながら人の役割とチーム機能に関して考察していきたいと思います。
おこがましいですが、小生の見解では、低迷時のFCバルセロナがライカールト監督を招聘してチームが上向いたきっかけの一つは、もちろんロナウジーニョの加入などもありますが、ダービッツの加入によるシャビの縦への開放にあると思っています。守備タスクを軽減されたシャビがよりオフェンシブになったことにより、高い位置でシャビの俯瞰で見ているようなポジション把握と展開力でボールの流れがスムーズになりました。
アシストの一つ前のパスというのは非常に重要なのですが、シャビからアシストに繋がるパスの供給が増えたことも上向きのきっかけとなったと思います。

ポジションは『レジスタ』というよりも『メイク』。マエストロ ピルロ。

シャビが縦に開放されたのとは逆に、ピルロはACミラン時代にトップ下からディフェンシブハーフのアンカーの位置にポジションをとることで、チームを活性化させました。
希代の10番ルイコスタがいたこともありましたが、このポジションで才能を開花させます。
ガットゥーゾやアンブロジーニなどディフェンスが強いミッドフィルダーの配置で守備力低下への懸念を払い、中盤底からの展開を思考するサッカーにより、『レジスタ』という本来はコンピューターの頭脳という意味を指すポジションが出来上がりました。
そして、ピルロ自体はマエストロ(指揮者)と呼ばれるようになります。

小生としては、サッカーのポジションに対しては、この『レジスタ』という表現よりも、ゲームメイクの『メイク』という表現がサッカーのポジション名称としてはしっくりきます。
現代サッカーは状況によりそれぞれのポジションがゲームメーカー的な役割を担っていますが、その中心にいる選手のポジションは『メイク』という呼び名で呼ぶ方が個人的には最適だと思います。

ピルロは希代のゲームメーカーなので、ポジションは『メイク』の方がしっくりきます(笑)
ピルロとシャビの比較に戻りますが、
同じゲームメーカー『メイク』を担っているピルロとシャビですが、ピルロは中盤の底にいて、シャビはインサイドハーフとピルロよりは前の方にいます。
ポジションは目まぐるしく動きますが、シャビはより高い位置で『メイク』の役割を担っています。
どちらもチームとして二人に必ずボールを経由させるパスワークでしたが、ピルロは起点、シャビはハブ、という感じがします。
そしてどちらも最終局面への決定的パスを出します。
ピルロはそのパスの距離が長く、シャビのパス距離はピルロより短いパスです。
これは、個人のスキルの特性にも寄りますが、チームメイトとのバランスやチーム戦術が影響しているでしょう。つまり、監督の手腕によりけりということになります。
チームとして機能するために、どんなサッカーをするかを標榜し、オンリーワンとなれる人材をどこに据えてどのような役割を与えるかという戦術が重要です。
これによって光る選手が出てきます。
同じチームの選手に恵まれるかどうかも大切です。
この二人もポジションや役割の変遷を経て、チームメートに恵まれるということを経て、オンリーワンの存在となっていったと思います。

ゲームメーカーを、ピルロとシャビという比較で考えていくと面白いですね。
Banner Ribbon Football · Free image on Pixabay (2976)

ピルロのすごさとは

頭とテクニック

ピルロのすごさとは、どんなところかを小生なりに説明させて頂きます。

まず、『メイク』としては構成力と判断力と臨機応変の対応力が秀逸です。その中でプレイに落とし込むとすると、縦のグラウンダーパスの出し戻しが秀逸です。縦パスで楔を打ち、楔が打たれたことで相手選手が寄ってきて空いたスペースに人が入り込み、そこにパスを突いていきます。
スペースを作り、人が入って、足下への正確なパスを連動させる。シンプルかつ美しいものです。

さらには、中盤底の位置からオープンサイドにピンポイントのキックが繰り出されます。
遠くへの視野とロングキック、そのキックは色々と回転がかかっているので、まるでボールに意思があるかのように芝の上で、流れたり、スピードダウンしたり、曲がったりします。

そして、ボールを受ける時のターンが秀逸です。ジダンのマルセイユルーレットのようなターンではなく、ディフェンダーからの縦パスに対して、相手チームのマーカーをいなしながら反転します。
一方のサイドに寄って行って、相手からのプレッシャーを受けながらも、中央寄りでパスを受けて、逆サイドを向く際の引き技ターンも非常に秀逸です。
サッカーは進化していますが、ディフェンスの基本はワンサイドカットだとすると、相手バックがボールを持った際にどちらか一方のサイドに追い込みをかけながら、ハーフウェイラインを過ぎたあたりで狩場を作って、二人で挟んでボール奪取するか、横パスをインターセプトします。
この狩場の抜け方がピルロは巧いです。ターンで逆方向(オープンサイド)にボールを持っていきますし、ワンタッチのパスワークや壁パスを使って打開をします。
相手のプレッシャーをプレッシャーと感じずさらっとやってのけます。
だからこそ簡単にはボールを奪われません。ボールキープ力があります。
さらには、そこから、相手サイドバックの裏のオープンスペースに絶妙のロングパスを提供してフォワードを走らせることもあります。
小生はこのシーンがたまらなく好きです。

忘れてならないのは、フリーキックです。美しい弧を描くフリーキックは何度も壁を飛び越えて相手のゴールネットを揺らしました。キックの種類や質も豊富です。

最後に、軸足に体重を乗せたフォルム、キック時のシルエットがすごくカッコいいところです。
膝下の振り方もカッコいいです。ボールにスピンをかけるためのスコーンという表現の蹴り方はすごくキレイでした。両足ともにロングフィードできるところも秀逸でした。
Graphic Ball · Free image on Pixabay (2977)

ロベルト・バッジオとの共演

ロベルト・バッジオとのワンダフルプレー。
ピルロは地元のチームブレシア時代にレジェンドであるロベルト・バッジオと同じチームメートでした。
ここで、ロベルト・バッジオの神プレーが出ます。これに関わっていたのがピルロでした。
ピルロから裏に抜け出すバッジオにピンポイントの浮き球のパスが出るのですが、キーパーが迫っていることを察したバッジオは、後ろからくるボールをトラップしてワンタッチで横にずれてキーパーを交わしてゴールにボールを流し込みます。
なんて優美なプレーなんでしょう。バッジオはピルロを「自分の後継者だ」なんて言ったりしていましたが、ピルロにとって、このバッジオとのプレーはその後のサッカー人生において重要な意味を持ったと思っています。

背番号21番

ピルロはACミラン時代から背番号21番が定着しました。インテル時代も21番の時期がありましたが、ミラン在籍からのイメージが強いです。
なぜ21番を好んだのか分かりません・・・錚錚たるメンバーが集まったピルロの引退試合が行われたのも5月21日でした。
フィリップ・ラームも21番を長年つけていましたが、21番といえばピルロの印象が強いですね。
サッカーでまずみんながつけたい番号は王様の番号でもある10番です。
しかし、自分の好きな数字に固執する選手はいます。
代表的なのは、ヨハンクライフの14番です。クライフの影響で14番をつけたがる人が小生のサッカー人生でも多かったと思います。
他は、ラウルの7番、ベッカムの7番など、7番に思い入れのある選手も多いです。。
小生も7番が一番好きで、自分達のチームでユニフォームを作る際は7番はゆずりません(笑)。

解説者、監督としての期待

ピルロやシャビがするサッカーの試合の解説とはどんなものか・・・と時々考えます。
通訳だと真意が伝わらないので、イタリア語とスペイン語を習得しないといけないですが。
どこまでの絵図を描いているのか、何に注意しているのかなど、非常に興味深いです。
どんな観点を持っているんだろう・・・。と思ってしまいます。

さらには監督としても大成しそうです。マネジメントは人心掌握力も必要ですから、そのためにはコミュニケーション力や人への判断力が必要です。
そこをクリアできると、今までにないサッカーが展開されるのではないかとワクワクします。
以上、今回はイニエスタに続き、ピルロを称える記事でした。
サッカーを色々な切り口で考えてみると、プロモーションのヒントになることもあるのではないかと思っています。
サッカーは右脳と左脳の融合なので、プロモーションの「ノリと緻密さ」の両立と近しいところがあるかもしれません(笑)。

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