2018年5月16日 更新

勝手に言わせてもらえば! イニエスタを称えさせてください!

編集部では勝手に、イニエスタがJリーグに来る場合のブランディングを考えて楽天が何を考えているのかなどを仮説立てしていますが、そういう記事のアップ前にサッカーオタクの編集Oが、勝手にイニエスタ愛を語ります。

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テクニックとイメージ共有の雄

スペインの伝統あるプロサッカークラブチームFCバルセロナのカンテラ(下部組織)で育ち、クライフから続くバルセロナのサッカー哲学を学び、トップチームに昇格し、大活躍した選手『イニエスタ』が2018年夏をもって、バルセロナを退団します。

 サッカーオタクの小生としては、この一時代が終わることになんともいえない寂しさを感じます。
同時代にメッシ、クリスチアーノロナウドがいたためバロンドールの称号を勝ち取ることはできませんでしたが、そのテクニックとプレーと謙虚な姿勢は世界中の人々の記憶に残ります。
まさにレジェンドとして称えられる存在です。
特にジョゼップ・グアルディオラ監督の元、バルセロナのチームメートとイメージ共有をしながらボールを繋ぎ、ゴールを目指す様は、サッカー(フットボール)が今までのスポーツとは別のスポーツになったようで、身体に電気が走ったのを覚えています。
『ティキタカ』というリズムに形容されるパスサッカーはまさに「観て楽しいサッカー、やって楽しいサッカー」でした。

サッカーの醍醐味とは

サッカーの醍醐味は人それぞれ違います。

小生はサッカーの醍醐味は「合理性とインスピレーションの融合」なんて思っていたりします。
プレーをしていると右脳がピクピクする感がありますし、左脳を常に使い続ける集中力を要します。合理性の中に一瞬の閃きが出たり、道筋の光が見えたり、普段のトレーニングの成果からの身体能力のフル発揮の瞬間などがあります。
ハードワークという点も醍醐味でしょう。
よく言われることですが、1選手が前後半90分間でボールに触れている時間はトータルで1分~2分です。ボールを持っていない時間、オフザボールの動きが非常に重要になります。
常に考えながらハードワークをすることも醍醐味です。
「しっかり持久力をつけて筋肉をつけて身体能力を高め、その成果を発揮する。
さらには、ハードワークの中で頭を働かせ続ける考える持久力をつけ、人の配置を把握し、状況を把握し、よりベターな状況判断をしながら身体能力を使い正確にプレイをし、インスピレーションからの閃きを成す。
ゴールからの逆算で、数手先を読み、スペースをつくり、人とボールを運び、シュートまでを描く。刹那的には2~3秒先の未来が見えたりもする。」
カッコ良く言うとこんな感じでしょうか(笑)。
さらには、小生の経験上では、イメージ共有という醍醐味があります。
今はもうなかなか集まれませんが、小生が2004年に友達と創ったサッカーチームがあるのですが、色んな人が集まって長年一緒にサッカーやフットサルをやってきました。
ある程度テクニックがあって巧くて、そしてサッカーが好きで、サッカーオタク。
そんな面子が集まっていました。

同じメンバーで色々な意見を出し合いながら長年サッカーをやっていて気付いたことがあります。

サッカーをしていて一番気持ちいいのは、イメージ共有だということです。

もちろん、成果や結果を求められない環境にあるからということと、大好きなメンバーだからという前提はありますが。
「俺」と「あなた」と「あなた」と「あなた」のイメージが共有され、完璧に崩してゴールまでもっていったという瞬間が一番気持ちいいわけです。
イメージ共有でいいプレイができた日はその余韻に1日中浸っていられるくらいの気持ちよさです(笑)。

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余談ですが、
スポーツ雑誌「number」の中田英寿引退特集号の最終ページの、ジャーナリスト小松成美さんの記事が小生は大好きなのですが、中田英寿にとってのサッカーとは、パスを繋ぐことだったというくだりがあります。(詳細は何とかこの記事にたどりついてください)
「え~孤高の王様のヒデもやっぱりそんな風に思っていたのか・・・」と感動したのと同時に、ヒデの苦悩が垣間見えてせつなくなる、そんな記事でした。
サッカーというスポーツはゴールを決めた数を競う以外に、
誰かが想いを込めたパスを想いを込めて誰かにパスをする、想いをパスで繋いでいくスポーツでもあります。
イメージ共有をして連動するスポーツです。
(もちろん、サッカーに限らずこういったスポーツは他でもあります。チームプレーをするスポーツは全てこういった側面を持っています。)

小学生の息子が少年サッカーをしていますが、このようなイメージ共有をするスポーツだというアプローチのコーチングをしているチームはなかなか見当たりません。
ちょっと視点を変えればスポーツとして全く違う観点を見つけ、パーセプションチェンジすることでコーチングも変わる気がしますが・・・自分がコーチをしているわけではないので、このへんでやめておきます。
The Ball Stadion Football · Free photo on Pixabay (2872)

さて、イニエスタですが、この偉大なプレイヤーが持ったチームメートとのイメージ共有は歴代のプロサッカーチームの中でも最高峰のイメージ共有だったのではないでしょうか。
チームのサッカー哲学があり、監督と選手間、選手同士のベクトル一致とイメージ共有があったからこそ魔法の時間をつくることができたと思います。
「フットボールはとてもシンプルなものである。しかし、最も難しいのはシンプルにプレーすることである」とクライフが言った言葉がありますが、イメージ共有がそれを可能にさせます。いつ走るかどこにポジションをとるかを共有していると、判断が早くなり、プレーが早くなり、ワンタッチ、ツータッチでプレーができます。
特に核となるシャビ、ブスケッツ、メッシ、ダニエウアウベス+色々な選手の「ティキタカ」のイメージ共有は今後どのチームが試行したとしても、同じ領域やレベルで展開されるのは困難なのではないかとも思います。

『イニエスタがJリーグチームに来るかも!』なんて報道がありますが、イニエスタが成してきたイメージ共有とピッチの上で描く未来の共有を垣間見えるJリーグの選手は至福の時を過ごせると思います。
選手としてバルセロナでの一時代は幕を下ろしますが、誰もが愛し、さらに畏怖するプレイヤーがイニエスタです。イメージ共有、未来感知ができるのだろうかと畏れてしまいそうです。

小生としては、シャビにも言えることですが、ゆくゆくはイメージ共有の観点からコーチングをすることで、ペップ系譜ではありながらも違ったサッカーを展開してくれる監督になってほしいと期待をせずにはいられないです。

バルセロナを去るイニエスタ、バルセロナを去ったシャビ、今その系譜で残っているブスケッツ。
中盤ポジションに限定するならばこの3者を同時期に見ることができたのは1サッカーファンとしては、幸せなことです。
それをクライフを始祖として、受け継いだグアルディオラが導いたFCバルセロナというチームで共演した(だからこそ共演できた)ということが、これまたサッカー史に残るドラマであると勝手に熱く言わせてもらいます。
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ロシアW杯目前。JFAのごたごたはありますが、ここまできたらやるしかない!
外野は、ネクストステージに繋がる積み上げができる大会にしてほしいなんて思いますが、やっているプレイヤーは、この大会が栄光の時。今が栄光。思う存分輝いてほしいですし、私達を熱くさせてほしいと思います。いや~サッカーって本当にいいですね。

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