2025年6月30日 更新

必見!店頭販促特集!2025年第18弾

美顔器の通電展示 / JINS回収BOX / 弁当売場での歯ブラシ舌ブラシ / PANTONEボールペン

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店頭販促特集

凡美社では店頭販促の実態を常に観察している。
売場は常に市場に対して敏感であり、トレンドが反映される。
メーカー側が展開する店頭ディスプレイや店頭POP、店頭施策。
小売側が展開する店頭施策や店頭POP。
買い物客に対する『価値体験の向上』を目指して、店頭は常に変化する。

店頭でのコミュニケーションデザインや、価値伝達の強弱、
コンストラクションデザインも含めた見せ方、体感させる施策などを追求していく。

そこには、セルアウトを考えたプロモーション施策をもってして、流通との商談にのぞむ
メーカーの提案が見えてくる。
さらに小売り側の商品陳列の仕方や店頭POPからは、今の時世にあわせながら、何とか売ろうというパワーも見えてくる。

POP研究家の向坂氏とタイアップし、
随時面白く、ワクワクする売場(買場)をレポートしていく。

2025年 第18弾

67 目が離せない“怪しさ”が武器になる

美顔器の通電展示。
美顔器そのものが魅力的で、怪しく光って気になる存在なので、これは通電展示一択。
ヒーローに変身できそうだ。
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深いネイビーのフェイスマスクにLEDが光り、赤・オレンジ・グリーンとカラーが変化。
まるで近未来の戦闘スーツ、あるいはヒーローの変身シーンを彷彿とさせるインパクト。

この「目を引く怪しさ」は、販促において大きな武器。
商品が持つ世界観や機能性が、通電によって一瞬で伝わる視覚的体験となって訴求されている。

美顔器はその性質上、実際に装着して体験してもらうことが難しいカテゴリー。
その分、ビジュアルで「効きそう」「すごそう」感を演出することが購買への第一歩となる。

“売れる展示”の鍵は、見た目×動き×世界観かも。
美顔器のような高機能美容機器では、機能説明や効果訴求ももちろん大事だが、何よりもまず「買い物客に目を向けさせること」が販促の第一条件。
その点、この展示は非言語のコミュニケーションで強烈な印象を残す好例である。

・商品に“光”や“動き”があるなら、必ず“通電展示”で魅せる。
・使用シーンを“世界観ごと”伝えると、没入度が上がる。
・「目立つこと」は時に、「怪しく見せる」くらいでちょうどいい。
美容家電は“体験の一歩手前”をどう演出できるかが勝負なのかもしれない。

68 意識高い系眼鏡ユーザー

むちゃくちゃ回収に協力していて、とても良いと思った。
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買い物客の意識が良いという事例。

ただし、そこに回収BOXがあるということが重要である。

69 これはもう“シナジーMD”! 惣菜売場で光る韓国発オーラルケアの提案力

お惣菜売り場に、突然の韓国発「歯ブラシ・舌ブラシ」のディスプレイ。
確かに、ここでオーラルケア商品を訴求するのは効果的な気がする!!気が付かなかった!!
この「歯ブラシ・舌ブラシ」、不思議な形をしていて、色も可愛くて、ちょっと気になる。
韓国テレビショッピング売上No.1なのか。
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「食べた後」を想起させる絶妙な売場設計。
総菜売場の一角に、突如として現れたカラフルな歯ブラシと舌ブラシの什器。
一見ミスマッチなこの光景が、じつは抜群に理にかなった販促施策である。
「お惣菜=食事」→「食後=口内ケア」へと自然な意識の流れが生まれ、非計画購買(インパルス購買)を促す絶妙なトリガーとなっている。

惣菜という“食”カテゴリの中に、“美容・健康”という異なる軸の商品を突如差し込むことで、来店者の脳内に「食後をどう過ごすか」「口臭ケアを忘れてないか」といった新たな問いかけが発生。
これが購買心理の活性化に直結する。

このような成功事例を見ると、クロスマーチャンダイジングの未開拓領域の広さを感じさせられる。
特にID-POS分析などと掛け合わせれば、どのようなタイミング・カテゴリにどんな組み合わせが響くのかを、より科学的に可視化できる時代。
惣菜×オーラルケアのような「気付きから生まれる売場」は、よりセレンディピティ(予期せぬ発見や偶然の幸運、あるいは幸運な偶然を引き寄せる能力)を生んでいる。
「クロスマーチャンダイズ」のさらに先にある「シナジーマーチャンダイズ」と名付けたい。
よりセレンディピティ溢れるマーチャンダイズが可能なはず。
意外性は「興味」を、共感性は「納得」を引き出すはず。

70 色で語る、語らない。情緒訴求型ディスプレイの妙

日本初上陸の文具メーカー「KACO」の「PANTONEゲルインクボールペン」。
PANTONEとボールペンがコラボしたら、カワイイに決まってるじゃないか!!
カラフルなディスプレイに、PANTONEのパッケージデザイン。
これが刺さらない文具ファンはいないと思う。
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これはこの業界の人にはたまらないシザマである。

カラーチャートが文具売場を“ギャラリー”に変えた。
特徴は何といっても、2000年代以降の「PANTONEカラー・オブ・ザ・イヤー」をテーマにしたラインナップ。
ペン軸からパッケージ、什器に至るまで統一されたカラー設計で、まるで美術館のインスタレーションのような視覚体験を生み出している。

素敵だと思うのは、“語らない”ことによる“情緒の余白”の作り方。
機能訴求をあえて削ぎ落とし、色そのものの物語性に価値を委ねることで、買い物客自身の想像や記憶、感情と自然にリンクさせている感がある。
例えば、2002年の「True Red」は燃えるような情熱。——それぞれの色に個人のストーリーを重ねたくなる。
「PANTONE×文具」というコラボならではの感性設計。
手に取る体験そのものが“デザインを纏う行為”として成立してるみたいである。

・機能ではなく「気分」を売る
・効能ではなく「意味」を届ける
・理屈ではなく「美しさ」で惹きつける

「説明ゼロ、感性フルスロットル!」
という情緒性価値伝達に長けた売場となっている。
個人的にはPANTONEではないが、DICの「フランスの伝統色」F101コクリコっていう色がつきまとっていた時代があった(笑)。思い出深い色で、そんなカラーの何かが売られていたら買ってしまう。
了。

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bonbi GOSSIP 編集部 bonbi GOSSIP 編集部