採寸用のボディスーツ、ZOZOSUIT(ゾゾスーツ)
ZOZOTOWNがプライベートブランド(PB)を出す戦略を取っていくという発表は昨年だった。
その後発表したZOZOSUITは、カラダの寸法を自動採寸してくれる全身タイツのようなものだ。これを見たとき、前澤社長の戦略に少なからず衝撃を覚えた。
というのも、IT業界では、身体の採寸というのは前々からテーマとしては、持ち上がっており、他社では全身写真から、身体のサイズを予測推計するなどのサービスを発明したりするなどの技術寄りの考え方が多く、IT業界にかかわっている人ほど、「写真からの予測」と「3Dモデリング」のようなものがキラーサービスになるのではないかという論調が多かったからだ。
その後発表したZOZOSUITは、カラダの寸法を自動採寸してくれる全身タイツのようなものだ。これを見たとき、前澤社長の戦略に少なからず衝撃を覚えた。
というのも、IT業界では、身体の採寸というのは前々からテーマとしては、持ち上がっており、他社では全身写真から、身体のサイズを予測推計するなどのサービスを発明したりするなどの技術寄りの考え方が多く、IT業界にかかわっている人ほど、「写真からの予測」と「3Dモデリング」のようなものがキラーサービスになるのではないかという論調が多かったからだ。
全身撮影のみで測定できる身体採寸アプリ「Bodygram」最新版を今夏リリース - ITmedia Mobile
オンラインカスタムシャツブランド「Original Stitch」は、5月8日に身体採寸アプリ「Bodygram」の新作開発を発表。衣服を着たまま前面と側面からの全身写真を撮るだけで被写体の実寸を瞬時に測定でき、今夏リリースを予定する。
全身写真からの実寸測定サービス
しかしながら、前澤氏の出した答えは意外にもアナログで、かつ高コストに一見見える全身タイツだったのだ。
だが、よくよく考えると、洋服が好きな人ほど、サイズ感は割と難しいのではないかと思うような気もした。似合うとはどういうことか、徹底的に考えつくして、アナログな全身タイツの提供を決めたのかもしれない。
だが、よくよく考えると、洋服が好きな人ほど、サイズ感は割と難しいのではないかと思うような気もした。似合うとはどういうことか、徹底的に考えつくして、アナログな全身タイツの提供を決めたのかもしれない。
なぜなら、着丈、身丈、腕の太さ、長さ、太ももの太さ、ふくらはぎの太さ…似合うということを徹底的に考え抜くと、全身写真からの3Dモデリングだけでは取れないデータが多過ぎる気がする。
実際にZOZOSUITを使った感想がまとまった記事がある。
実際にZOZOSUITを使った感想がまとまった記事がある。
全身採寸ボディスーツ「ZOZOSUIT」の実力は?--着心地や計測を体験レビュー - CNET Japan
着るだけで全身を採寸できるボディスーツ「ZOZOSUIT」が届いた。着用から計測、そして洋服の着心地も含めて、体験レビューをお届けする。
最終的には、ZOZOSUITを着た状態で、写真を撮る。ドット柄が厳密な身体計測に役立つらしい。結果3Dモデリングをするのだが、その精度がより高まるということだろうか。
プライベートブランド(PB)のZOZO(ゾゾ)のマーケティング
これまでのZOZOTOWN(ゾゾタウン)と言えば、を覆していく
アパレルブランドのEC支援サービスとして始まったZOZOTOWN(ゾゾタウン)。
その歴史は思ったより長い。2014年の12月にサービスが始まっている。
「アパレルブランドが集う、マーケットプレイス」というのが、これまでのZOZOTOWNのイメージと言える。今回PBを始めるにあたって、Tシャツやジーンズなどもあるのだが、どうもパンチが弱い気がしていた。
Tシャツやジーンズが難しいなと思っていた理由は、あえてルーズ目や逆にタイト目で決めたいときがあるからだ。そのときに毎度ピッタリのものでは、消費者感覚とはずれる。
そこに投入されたのが紳士服市場のオーダースーツだ。
その歴史は思ったより長い。2014年の12月にサービスが始まっている。
「アパレルブランドが集う、マーケットプレイス」というのが、これまでのZOZOTOWNのイメージと言える。今回PBを始めるにあたって、Tシャツやジーンズなどもあるのだが、どうもパンチが弱い気がしていた。
Tシャツやジーンズが難しいなと思っていた理由は、あえてルーズ目や逆にタイト目で決めたいときがあるからだ。そのときに毎度ピッタリのものでは、消費者感覚とはずれる。
そこに投入されたのが紳士服市場のオーダースーツだ。
ゾゾ、自動採寸でフルオーダー 紳士服PB展開 :日本経済新聞
衣料品通販サイト「ゾゾタウン」を運営するスタートトゥデイは3日、「ZOZO(ゾゾ)」ブランドのフルオーダーのビジネススーツを販売すると発表した。
前澤社長の中では、オーダースーツのマーケットは前から頭にあったのだろう。
オーダースーツは、ピッタリサイズであることにTシャツやジーンズ以上の価値がある。そして、紳士服市場は縮小傾向とは言え、元々のマーケットサイズは大きい。
PBを立ち上げる場合、すべての種類の服でデザインや生産の精度を上げていこうとすると、経験と積み上げが必要だ。つまりは時間がそれなりにかかってしまう。
だが、スーツにまずフォーカスしていくとすれば、デザイン部隊の育成と組成にかかるコストを少なからず圧縮でき、かつ生産部門も集中と選択によりある程度原価を抑えていく効果も期待できる。
そして、比較的利幅が多いはずのスーツという市場で一定のポジションを取れれば、継続的で安定的な利益が想定できる。まずはスーツで、その後、さまざまな服のラインナップを拡充させていける。
マーケティングの考え方としては、非常に理にかなったものだ。
オーダースーツは、ピッタリサイズであることにTシャツやジーンズ以上の価値がある。そして、紳士服市場は縮小傾向とは言え、元々のマーケットサイズは大きい。
PBを立ち上げる場合、すべての種類の服でデザインや生産の精度を上げていこうとすると、経験と積み上げが必要だ。つまりは時間がそれなりにかかってしまう。
だが、スーツにまずフォーカスしていくとすれば、デザイン部隊の育成と組成にかかるコストを少なからず圧縮でき、かつ生産部門も集中と選択によりある程度原価を抑えていく効果も期待できる。
そして、比較的利幅が多いはずのスーツという市場で一定のポジションを取れれば、継続的で安定的な利益が想定できる。まずはスーツで、その後、さまざまな服のラインナップを拡充させていける。
マーケティングの考え方としては、非常に理にかなったものだ。
顧客のために1点1点作り、肩傾斜や体型の左右差なども考慮されている。
ビジネススーツは、スーパー110’sのウール生地を用い、着ていることを忘れるような着心地の本格テーラーメイド感覚を体感できるスーツ。
柄とカラーは、無地×3色(ブラック、ダークネイビー、チャコールグレー)、ヘリンボーン×4色(ネイビー、ダークネイビー、ライトグレー、チャコールグレー)から選択できる。
パンツの裾始末やポケットの形、ボタンや裏地のカラーなど、細部までこだわったカスタムオーダーが可能となっており、好みにぴったりのスーツを注文できる。
ストライプ×3色(ネイビー、ライトグレー、チャコールグレー)も秋頃追加予定。
ドレスシャツは、14色を用意し、首・肩・胸囲・袖丈・袖口・着丈・胴まわりにとどまらず、襟の大きさや高さ、ポケットの大きさ、位置など細部までミリ単位で調整した。
襟や袖口デザインのカスタムが可能となっており、一人ひとりの体型と好みに合わせたドレスシャツを作成する。
今回、「ZOZO」の新しいフォーマル商品の究極のフィット感を体感できるよう、ビジネススーツとドレスシャツのセットにて、お試し価格2万4800円(税込)で提供する。
ビジネススーツのみでも、通常価格3万9900円のところ、お試し価格2万1900円で販売する。
スーツカンパニーやAOKI、はるやまなどの紳士服市場に属する会社群に対するカテゴリーキラーのサービスとなりそうだ。実際にこの発表後、紳士服大手の株価は軒並み下落した。
ゾゾ、「オーダー紳士服」販売に至った舞台裏 | 専門店・ブランド・消費財 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準
――今回発表したオーダースーツは以前からやりたかったものですか。このPBの構想が出たときから頭の中にやりたい思いがありました。ただまさかこんなに早く実現できるとは思わなかったです。たくさんのスーツ関係…
オーダースーツ販売開始に至った経緯を、インタビュー形式で振り返っている。
プライベートブランド(PB)ZOZO(ゾゾ)としての、マーケティングにおけるフラッグシップアイテムになりそうな勢いだ。今後しばらく注目してみたい。