2024年7月18日 更新

「青春→あおはる」。だったら「朱夏→あかなつ」はどうだろう?!

中年世代を元気にしたい。そう思って、何か引っ張っていける言葉を考えてみた。「青春」に負けない中年ワード。

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元気な背中を若い世代に見せよう

青春→あおはる

「あおはる」という言葉が出始めてから数年経つ。
青春という言葉の重さを軽くしているそうだが、『あおはるかよ。』などの言い回しで
商品のコミュニケーションデザインとして打ち出されたりしている。

「青春」という言葉はみなさんにどのような印象を与えているだろうか。
そして、どのような定義だろうか。
人それぞれで印象や定義が異なると思うが、「青春」という言葉を聞くと、多少
胸にグッとくる感覚があるのではないだろうか。

「青春」。それは、学生時代の淡い思い出の中にある人が多いと思う。
「ティーンエイジャー(10代)」の頃の悩み、不安、葛藤、衝動、トキメキ、仲間、思い出、とかになるだろうか。

「ティーンエイジャー」という言葉も何か特別な響きがある。
過ぎてしまうと、その時間は、帰ることの出来ない郷愁の彼方にボワッとしている。
人によっては、二度と思い出したくない時期かもしれない。

そういえば、
BOOWYは「ティーンエイジャー」という言葉を頻繁に使っていた。
The Street Beatsは『10代の衝動』という歌をつくった。
NIRVANAは『Smells Like Teen Spirit』という歌で、10代がはなつ独特の匂いというタイトルで虚無感や絶望感や苦しさを表現している。
「ティーンエイジャー」という時期は、単に数字だけではなく、社会人(いっぱしのオトナ)になる前のなんとも表現のできない、期待と不安が混じった色々な感情が渦を巻いている時期という感覚がある。

そんな感覚の中年である小生は、「あおはる」と聴いてもピントがあわない。
今の時代には今の時代の風潮やスタイルがあり、モラルやコモンセンスがあるわけだが、「あおはる」と聞くと何かしら軽薄になったという感覚がある。
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結婚式のスピーチや、学校でお偉い様がスピーチする時のよく聞くクダリがある。
『青春とは人生のある時期ではなく
心の持ち方をいう。
バラの面差し、くれないの唇、しなやかな手足ではなく
たくましい意思、ゆたかな想像力、もえる情熱をさす。
青春とは人生の深い泉の新鮮さをいう。』
サムエル・ウルマンによって書かれた不朽の名詩「青春の詩」の冒頭の一文である。
青春は時間軸ではなく、心の持ち様である。

いくつになっても『青春』できるぜ!ということになるのであるが、
いい歳をしたおっさんやおばさんが、青春だ~!と言っているのは少々イタい気もする。
そんな現役時代バリバリの世代に対して、「青春とか、そんなんじゃなく、青臭くならず元気出そうぜ!」
みたいな「アオハル」に代わる言葉があるかもしれない!と思って、どうでもいいようなことを記してみた。

実は、「青春」の前後があった。陰陽五行説

陰陽五行説の詳しい説明は省くが、
古代中国の五行思想では、それぞれ季節と色を人生にあてはめた言い方があるそうだ。
「青春」「朱夏」「白秋」「玄冬」である。
ここに「青春」が出てくる。
ご存じの方もいるだろうが、知らない方の方が多いのではないか。

まず「玄冬」。
これは、2つの意味合いがある。
黒と冬から高年齢の時期を意味する場合と、
人として芽吹く前の冬という意味で若年を意味する場合がある。
ややこしい。

次に、「青春」。
若々しく、これからの未来に希望を膨らませ成長し続ける時期を意味する。

そして、「朱夏」。
世の中で中心的な役割を果たし、バイタリティ溢れる活躍を見せる現役世代を意味する。

最後に、「白秋」。
老年期で人として穏やかな空気や佇まいを見せ、人生の実りを楽しむ時期を意味する。

(具体的に何歳~何歳までというのは説明されているものにより異なるため年齢の区切りは
曖昧である。)
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朱夏なんだという意識なんてない

そう。
五行説からすると、『青春』の次の段階は『朱夏』である。

でも、
『青春』の時期が終わっても『朱夏』なんだ!
なんて思ったこともないし、知らなかった。
もちろん世間一般に浸透していないし、『朱夏』で何かを語られることもない。
人の名前やお店の名前、法人の名前ではあるみたいだが。

この『朱夏』を新しい価値感として、打ち出すことで、
中年世代を活性化させることができるかもしれない。と考えた。

日本は国自体が年老いてきている感

日本は2025年問題を来年に迎え、超高齢化社会に突入する。
高齢者の人口が多いというのとは別の意味で、国自体が老いている気配がする。

円安などの外交要因はあるし、近隣諸国の脅威にもさらされているし、先が読めないVUCA時代でもあるからなのか、中年から若年層まで総じて元気がない。
そして、若者が将来に希望を抱いていないし、野心もない。(そういう人が多いと聞く)
それは、中年層が希望を持った背中を見せることができていないからだともいえる。
常に順繰りだということを忘れて世代を分断して語ってはいけない。と思う。
ただ、多様性が変に解釈されて、異様な価値観が蔓延していたりするため
希望を持った背中を見せたいと頑張っても、それすらも○○ハラスメントになる恐れがあり、
なかなか難しい時代になった。
いちいち会ったことも、関心もない人の発言や行動をネットでたたく。放っておけばいい事柄や失言にかみつきざわつく。妬む。足の引っ張り合いをする
仕事でも動かない人ほど自分は何もしていないのに文句を言う。
できない理由を探すのに必死になり、正当化する。まかりとおる。
そりゃ1人当たりGDP悪いわ。と思う。

なかなか難しい時代になった。
国自体が老いていっているという感覚にもなって当然なのかも。

そんなことを考えていたら、40代、50代の現役バリバリ世代を元気にするコミュニケーションってすごく大切だなと思う。
ちょうど2ヶ月ほど前に、ある方から「おざわせんせい」という本を薦められたので、ネットで調べて買った。
故、小沢正光さんの名言(発言?)集を、それを聞いた人達がシチュエーションと感想を交えて紹介している本である。非常におもしろい。企画自体がおもしろい。
内容はヒリヒリする。今ではそれはパワハラでは?!というのも多いが、そう言いたくない。
仕事人として、すごく楽しめる本であった。

本の冒頭で、「小沢正光。博報堂に名を知らない社員はまずいません。それは圧倒的な仕事での実績もさることながら、彼の発してきた『ことば』の力のよるところが大きいのです。」とある。

この本を紹介してくださった方は、小沢さんに師事された方である。
この方がおっしゃっていてすごく印象的だったのは、「小沢さんは『ことば』で世界を変えることができると真剣に思っていた」というものだった。

自分はそこまで思ったことはなかったが、プロモーションの仕事をしている以上、価値創造がミッションであるとも思う。
そんなことを考えながら、さらに、かみなり族やヤンキー世代→チーマー世代→ギャング世代と推移していったティーンエイジャーを過ごした40代、50代を元気にしていく啓蒙はないかと考えたところ出てきたのが「朱夏」であった。
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朱夏→あかなつ

現役バリバリの『朱夏』世代に対する
新しい情緒的な元気付けの価値観のインプットができないだろうか。
『朱夏』という言葉を啓蒙する。
深く考えずに言えば『あおはる』になぞって『あかなつ』でもいい。

ドラマで使われるか、芸人トークで使われるかでもしないと、
なかなか『朱夏』という言葉は広がらないが、何かしら仕掛けをつくって、
『朱夏』という情緒感を広げることができないか。
『青春』という昔から浸透している感覚とは違うため、
『朱夏』の感覚や定義を印象づけるコンテンツが必要になる。
それが気持ちに突き刺さるものとなれば広まるはずだ。
そして、現役世代を元気にしたい。
そして、次の世代に元気な背中を見せたい。
と思う。

もしこの拙い文をご覧になった方がいて共感いただければ、
一考していただきたい(笑)。

了。
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