スタートアップとは?
via pixabay.com
事業立ち上げの意でよく使われる「スタートアップ」とは、よく言われるベンチャー企業と何がどう違うのでしょうか?
ビジネスの場で使うスタートアップという言葉はアメリカのシリコンバレーからきたものです。
日本ではスタートアップという言葉を「比較的新しいビジネスで急成長し、市場開拓フェーズにある企業や事業」として使われることが多いようです。
いわゆるベンチャー企業よりも、さらに「非常に速いスピードで成長し続けるビジネス形態」のことを指すことが多いように思われます。
ビジネスの場で使うスタートアップという言葉はアメリカのシリコンバレーからきたものです。
日本ではスタートアップという言葉を「比較的新しいビジネスで急成長し、市場開拓フェーズにある企業や事業」として使われることが多いようです。
いわゆるベンチャー企業よりも、さらに「非常に速いスピードで成長し続けるビジネス形態」のことを指すことが多いように思われます。
スタートアップPRの実例-メルカリの場合
最初のプレスリリース
今では、時価総額(会社の金銭価値)が1000億円を超えると言われるユニコーン企業、フリマアプリの国内最大手メルカリは、2013年の2月に創業(当時の社名は株式会社コウゾウ)し、最初のサービスリリースはiPhone版ではなくandroidでした。そのプレスリリースがこちらです。
☆特徴1☆
「3分でできる、スマホカメラからかんたん出品」
着なくなった洋服や小物、本などをスマートフォンのカメラで撮って説明/値段を添えて投稿するだけ。わずか3分で出品できます。オークションは難しそう…というユーザーにも簡単に使えます。
☆特徴2☆
「購入時にクレジットカード/コンビニ/銀行ATMで支払い」
欲しい商品を見つけたら、すぐにアプリ内で購入することができます。
商品代金の支払いは多彩。普段から慣れている支払い方法を利用することができます。
☆特徴3☆
「お互いの評価後に支払われる安心の売買システム」
ネットオークションなどでは個人間の金銭のやり取りに対する不安がありますが
メルカリでは一度お金を事務局に支払い、出品者と購入者の双方がお互いの評価すると
出品者に支払われる安心・安全な売買システムとなっています。
このように当初より、自社のプロダクト価値を明確にアナウンスしています。
山田進太郎氏が新たに立ち上げたのはフリマアプリのメルカリ | TechCrunch Japan

山田進太郎氏がウノウをZyngaに売却したのはもう3年近く前のことになる。この間、ご存知のとおり、Zyngaの失墜により日本からZynga Japanが撤退するなど、ゲームやソーシャル周辺のビジネスはめまぐるしく状況は変わっている。だから、彼が新しく始めるビジネスがC2Cのコマースサービスであってもまったく驚きはし..
当初のプレスリリースの掲載は、技術系ネット媒体がメインでした。その中でも、スタートアップ業界では名高く、かつ掲載されると他のIT系ネットメディアも追随して後追い掲載をすると言われる、「テッククランチ」に掲載されたことが、その後のPR波及効果を上げる一つのきっかけになったと言えるかと思います。
コウゾウ、フリマアプリ「メルカリ」iPhone版をリリース | 株式会社メルカリ

iPhone版リリースは、android版の3週間後。ただiPhone版リリースをしたというだけではなく、増資の発表も併せて行っています。
その後、伝統的大手媒体としては、日経ビジネスに2013年9月に掲載され、創業者のコメントなどが取り上げられています。その後はメディアとの関係構築ができていき、すてきな奥さんなどのママ媒体や女性誌などにも取り上げられるようになり、恒常的にメディア露出していくようになります。
メルカリの初期のPRの成功の極意とは?
1.創業者が有名、かつ米企業にバイアウトを経験していたため、次に作る会社とサービスにIT系の媒体関係者が注目していたこと
2.android版と、iPhone版のリリースを異なるタイミングで実施したこと、それだけでは各リリースのニュース性が薄まってしまうので、iPhone版のリリースの際に増資の発表も盛り込んだこと
3.伝統的なビジネス媒体に早い段階で掲載されたこと、加えてママ媒体や女性媒体との良好な関係を早期に築くことができたこと
2.android版と、iPhone版のリリースを異なるタイミングで実施したこと、それだけでは各リリースのニュース性が薄まってしまうので、iPhone版のリリースの際に増資の発表も盛り込んだこと
3.伝統的なビジネス媒体に早い段階で掲載されたこと、加えてママ媒体や女性媒体との良好な関係を早期に築くことができたこと
今や4年弱で日本では6000万ダウンロード超え、アメリカでも3000万ダウンロードを超えているメルカリですが、ウェブ上のプレスリリースページも掲載媒体を都度掲載したり、掲載された媒体への感謝を述べたり、メディアとの付き合いを大事にし、かつ地道な運用を行っていたのが印象的でした。
スタートアップPRの極意-Voicyの場合
メルカリはすでに大手企業の仲間入りをしつつありますが、編集部がいま注目している、これから大きくなりそうな会社が株式会社Voicyです。
Voicy(ボイシー)- 今日を彩るボイスメディア

今日を彩るボイスメディア Voicy(ボイシー)。日々の情報を個性豊かな声で楽しむ放送局。活字メディアが読み手の表現でさらに魅力的な世界へ!
声の生配信や録音配信に対応しているようです。
Voicyの最初のプレスリリース
一番最初のサービス開始プレスリリースは、2016年9月23日。
その後、やはりスタートアップ関係者やベンチャーキャピタル、ITのオピニオンリーダーが読む媒体であるテッククランチに取り上げられています。
その後、やはりスタートアップ関係者やベンチャーキャピタル、ITのオピニオンリーダーが読む媒体であるテッククランチに取り上げられています。
文字コンテンツ読み上げ・フォロー型のクラウド放送局「Voicy」がローンチ | TechCrunch Japan

今さらネットでラジオなの? という人がいるかもしれない。逆に、やっぱりいま音声系サービスが来そうだよね、という人もいるかもしれない。2016年2月設立のVoicyが今日ベータ版としてiOS版をローンチしたクラウド放送局アプリ「Voicy」は「みんなで作る放送局」とでもいうべきアプリだ。
ニュースは読む時代から聴く時代へ——さまざまな分野の話題を、声で選んで聴けるラジオアプリ「Voicy(ボイシー)」が登場 - THE BRIDGE(ザ・ブリッジ)

THE BRIDGEもIT関係者が良く見ている媒体ですね。
その後は、既存各媒体との連携を行い、それをプレスリリースとして発信していきます。
【プレスリリース】Voicy、文化放送と協働し4月スタートの文化放送の新番組『The News Masters TOKYO』における「働き女子♪パーソナリティ」を選出|株式会社Voicyのプレスリリース

株式会社Voicyのプレスリリース(2017年4月28日 13時14分) プレスリリース Voicy、文化放送と協働し4月スタートの文化放送の新番組『The News Masters TOKYO』における[働き女子♪パーソナリティ]を選出
毎日の情報を声で聴けるアプリ「Voicy」、Android版をリリース——セント・フォースと提携し、所属メンバー7人によるニュース配信を開始 - THE BRIDGE(ザ・ブリッジ)

芸能事務所のタレントなどに番組を持たせるなどの試みも行っていますね。
音声放送参入を支援する音声ITベンチャー企業Voicy、毎日新聞とスポニチの公式音声チャンネルを開設、スマホ・PC・Google Homeでも配信へ|株式会社Voicyのプレスリリース

株式会社Voicyのプレスリリース(2018年1月9日 12時00分)音声放送参入を支援する音声ITベンチャー企業Voicy、毎日新聞とスポニチの公式音声チャンネルを開設、スマホ・PC・Google Homeでも配信へ
既存マスメディアの公式音声チャンネルを作るなどの、メディア連携をさらに深めていきます。
Voicyの今後はどうなるのか?
メルカリほど、事業コストはかからないと推定されるので、そう大きくは資金調達をしていないようですが、著名な起業家や投資家から少額ずつ増資してもらい、応援者を作ることを意識しているように映ります。
“声のブログ”として注目集める「Voicy」が16人の投資家から2800万円を調達 | TechCrunch Japan

僕の周りにいるのは、比較的新しいアプリやWebサービスを試すのが好きな人が多いからなのかもしれない。周囲でボイスメディア「Voicy(ボイシー)」を使い始めたという話を聞く機会が増えた。実は僕も1年ほど前から始めて、今では移動中を中心にほぼ毎日何かしらのコンテンツを聞いている。
最近はインフルエンサーや著名な..
Voicyのプレスリリースの成功の秘訣
1.テック系オピニオンメディア2媒体に取り上げられたこと
2.文化放送、毎日新聞、スポニチなどの伝統的大手メディアや芸能事務所との連携を深め、共同での事業展開を行っていること、また、そのプレスリリースを発信したこと
2.文化放送、毎日新聞、スポニチなどの伝統的大手メディアや芸能事務所との連携を深め、共同での事業展開を行っていること、また、そのプレスリリースを発信したこと
スタートアップPRまとめ
今回は、IT系のスタートアップを取り上げました。
やはりテック系オピニオンメディアにうまく掲載されたことにより、他IT系媒体が追随掲載して最初の波を作ることが重要なようです。
その際に気を付けるべきは
●プロダクト価値の差別化および明確化とそれをプレスリリース内で上手く語ること
●テッククランチ等のオピニオンメディアを交渉によって押さえていくこと
●他のメディアにも丁寧なメディアリレーション(関係構築)を行っていくこと
●アライアンスや増資の発表もタイミングよく行い、プレスリリースの発信は最低でも月1回は行い、報道の流れを途切れさせないこと
やはりテック系オピニオンメディアにうまく掲載されたことにより、他IT系媒体が追随掲載して最初の波を作ることが重要なようです。
その際に気を付けるべきは
●プロダクト価値の差別化および明確化とそれをプレスリリース内で上手く語ること
●テッククランチ等のオピニオンメディアを交渉によって押さえていくこと
●他のメディアにも丁寧なメディアリレーション(関係構築)を行っていくこと
●アライアンスや増資の発表もタイミングよく行い、プレスリリースの発信は最低でも月1回は行い、報道の流れを途切れさせないこと
などが言えるように思われます。
IT系スタートアップでは、特にプレスリリースは最初のサービスリリースタイミングで行うPRアクティビティが肝心、であるということも大いに言えるかと思います。
IT系スタートアップでは、特にプレスリリースは最初のサービスリリースタイミングで行うPRアクティビティが肝心、であるということも大いに言えるかと思います。