2018年1月31日 更新

京都府立植物園へ、変わった植物を見に行こう

変わった形、変わった名前、変わった特長、植物にも様々な顔があります。動物から離れて植物を探訪。様々な奇妙で面白い植物に出会いました。

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前回動物園の紹介記事を書いた編集部のMです!
今回も動物園の記事を書こうと思っていましたが、思い立って今回は逆に(?!)、
植物園の記事を書くことにしました。
理由は単純明快で、過去の写真を整理していた時に植物園の写真が沢山出てきたからなのですが…
今回も不思議な、そして面白いものを紹介して行きますので、よろしくお願い致します!
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今回の舞台は、京都府は北大路にある「京都府立植物園」です。
地下鉄の「北山駅」or「北大路駅」、市バスでは1番系統のバスで「植物園前」を下車してすぐのところにあります。
とても広い敷地の中で、日本や世界に咲く様々な植物を、ピクニックあるいは冒険気分で見ることができます。しかしながら、この植物園全体の魅力を全て紹介すると、記事1回分では書ききれない量になってしまうので…今回は個人的に好きで、オススメしたいスポットである「観覧温室」の植物たちを紹介させていただきます。
(※この記事で使用している全ての写真は、2014年の5月に撮影したものです)

いざ「観覧温室」へ

北大路通りに面する正門からまっすぐ歩くと「観覧温室」が現れます。日本国内では環境の違いからそのままでは育てるのが難しい、熱帯の地域や砂漠などの乾燥帯、標高の高い山などに生息している珍しい植物が多く展示されています。
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観覧温室へ入るとすぐ、巨大なラフレシアがお出迎え。ホルマリン漬けの標本(左)と、リアルな模型(右)とが展示されています。世界最大の花(とその臭い)でおなじみの存在ではありますが、いわゆるイメージで思い浮かべる「花」にあるような根や茎、葉っぱが無く、キノコのように他の植物に寄生する形で成長するという変わった特徴があります。また、開花するまで1年以上かかるのですが、開花すると1週間ほどで枯れてしまう儚い存在でもあります。そのような特徴からか、ラフレシアの花言葉は「夢うつつ」。
その他にも、この温室内で見られる面白い植物を、ジャンルに分けていくつかピックアップしてみました。

不思議な造形の植物

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植物というよりは何かの生き物のような、奇妙な見た目の植物「ヘリコニア・マリアエ」(左)この連なっている一つ一つの苞と呼ばれる器官の中に、小さい花があります。サイズがかなり大きく、背の高い茎からぶらさがるように生えているので、初めて遭遇すると結構ぎょっとします。

赤と緑の組み合わせが綺麗な「ヘリコニア・オルトトリカ」(右)も同じ仲間の植物ですが、マリアエとは逆に、苞が下から上へと生えて行きます。
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鮮やかなピンク色が目をひく「フクシア」はフクシャと呼ばれる濃い赤紫色の由来にもなっています。ハチドリとセットで見た事がある人もいるかも?ピンク色の他にも、白や紫などの様々な品種のフクシアがあります。

変な名前の植物

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話し言葉のような名前の「アアソウカイ」(左)は、漢字で書くと「亜阿相界」。アジア(亜)とアフリカ(阿)の境界(相界)にあるマダガスカル島が原産地であるのが由来です。幹はサボテンのようにとげだらけで、名前も見た目もユニークな植物です。

一見よく分からない「キソウテンガイ」(右)漢字もそのまま「奇想天外」。成長と共にこのクネクネしたワカメのような葉を伸ばし続けます。葉は1対しかありませんが、この葉が成長していく中で割れたり重なっていたり、一見すると葉が沢山ある植物のように見えます。そしてなんと1000年以上も生きる長寿な植物です。
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【おまけ】これは温室の外の植物園内で見つけた「アブラチャン」。
漢字で書くと「油瀝青」と書き、チャンはこの瀝青(れきせい…コールタールやアスファルトなどの総称)を意味する言葉です。名前のとおり油を多く含んでいる植物で、実際に昔の人々は果実などから油を採って、灯油としても使っていたそうです。

高山植物

「温」室とありますが、高山植物のコーナーは、標高の高い山の環境に合わせて室温がかなり低く設定されています。
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青色が鮮やかな「リンドウ」の一種(左)と、輪っか状に花を咲かせる「クリンソウ」(右)。
厳しい環境の中で、子孫を残すべく独自に進化を遂げているため、虫を引き寄せるためにとても鮮やかな色や強い香りを持っていたり、変わった形をしているなど、それぞれに際立った特徴があるのも、高山植物の特徴です。
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「メコノプシス・グランディス」は別名ブルーポピーとも呼ばれる青色のケシで、なんとヒマラヤ山脈の標高5000mという場所に生息しています。開花させるのが難しい品種だということで、たまたま行った際にこの花を見られたのはラッキーでした!
5月に行ったので、敷地内ではカキツバタが咲いていました。

5月に行ったので、敷地内ではカキツバタが咲いていました。

前回は動くものを紹介したので、今回は逆に(?)動かないものを紹介してみましたが、この記事で紹介した植物はまだほんのわずかで、また温室だけではなく他の場所でも、素敵な植物たちを沢山見ることができます。まだまだ暑くて、外に出るのがいやになってしまいがちですが、たまには外に出て歩きながら、このような自然や、四季の移ろいを感じてみてはいかがでしょうか。

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