2019年6月10日 更新

買うと高いルンバがサブスクリプションで利用可能?!

ブランド家電の「ルンバ」が月々1200円からのサブスクリプション(定額購入)サービスで利用できるようになりました。そのマーケティング的な狙いはどこにあるのでしょうか。

535 view

ブランド家電にもサブスクリプションの波が

サブスクリプションとは?

古くはガラケーの着メロサイト、現在では日経新聞のデジタル版やNewsPicksなどメディアの定期購読もサブスクリプションサービスに含まれると言えます。
Amazon Primeなどのショッピングサービス、shopifyなどの音楽配信サービス、Netflixなどの動画配信サービスも同様です。
また、デジタルではなく、リアルなもののサブスクリプションサービスとしてあるのは以下のようなサービスです。
ここ最近、洋服やコスメなどリアルなもののサブスクリプションサービスも増加しています。
これまで紹介していたサブスクリプションサービスは、多くの商品(デジタル含む)を品ぞろえとして用意し、サブスクリプションサービス自体のブランディングやプロモーションを行い、集客しているケースがほとんどでした。

今回の「ルンバ」のサブスクリプションサービスが他のサービスと異なる点は、「ブランド認知の高い高額商品」を全面的に押し出していること、つまり、あくまで商品ベースのサブスクリプションサービスであることと言えます。

ブランド商品ベースのサブスクリプションサービス実施のメリット

高額ブランド家電は、消費者心理としては使ってはみたいけど、価格的においそれとは手が出しにくいという状況がありました。

また、ロボット家電というと、実際は使ってみないと、「部屋の角で止まったりしないか?」「家の隅々まできれいになるのか?」などわからないことも多く、二の足を踏んでいた消費者も多かったと推測されます。
今回のサービスは、そんな消費者心理を踏まえて、利用の敷居を下げることに成功するのではないかとみています。
月々1200円という数字も試しやすい価格設定ではないでしょうか。

マーケティング的観点で考えると、「価格が高い」「ロボット家電の使用メリットがわからない」という消費者課題に対して、今回のサブスクリプションサービスを提供することで、気に入ってくれたお客様はその後実機の購入につながるケースもあるでしょうし、「やっぱりいらない」と考えたお客様からもその間の利用料はもらえるので、どちらのお客様にもビジネスが成立するので、収益の最大化につながります。

また気に入って実機購入につながっていくお客様に対してはこのサービスは販促支援的な意味合いを持つとも言え、1施策で3度おいしい(商品を気に入ったお客様からのサブスク収益、そうでもないお客様からのサブスク収益、実機販売拡大)マーケティング戦術と言えるのではないでしょうか。

関連する記事 こんな記事も人気です♪

盛り上がるレモンサワーのマーケティング&プロモーション

盛り上がるレモンサワーのマーケティング&プロモーション

日経トレンディと日経クロストレンドが発表した「2019年ヒット商品ベスト30」12位に、サントリー「こだわり酒場のレモンサワー」が選ばれた。簡単にレモンサワーを作れる「素」のヒットに続き、RTD缶が800万ケースの大ブレイク。居酒屋でも同一ブランドにして急拡大した。プロモーションの戦略とは?
bonbi GOSSIP 編集部 | 2,012 view
2020年末に解散を迎える「嵐」のプロモーション

2020年末に解散を迎える「嵐」のプロモーション

男性アイドルグループ「嵐」の注目度が年末にかけて上がりつつあるようだ。どのような活動、プロモーション展開を行っているのだろうか。
bonbi GOSSIP 編集部 | 1,075 view
実利的な機能は商品プロモーションで訴求しにくい??

実利的な機能は商品プロモーションで訴求しにくい??

2年に1回、新端末発表、その1年後に改良機種登場、というサイクルで行われているiPhoneの新作発表会だが、今年はどのようなポイントが訴求されたのだろうか? 実利的な機能のプロモーションに着目してみた。
bonbi GOSSIP 編集部 | 1,066 view
ここ1ヶ月で話題となったプレスリリース

ここ1ヶ月で話題となったプレスリリース

ジャニーズタレントをグレーでで塗りつぶした「週刊朝日」の発売のプレスリリースは、画像をうまく使うだけで多くのメディアに取り上げられました。
付加価値マーケティングにより販売促進を狙う

付加価値マーケティングにより販売促進を狙う

社会、自社、商品を俯瞰し、新たな視点でマーケティングを行うことにより、従来の広告宣伝手法と異なる新たな販売促進企画が生まれることがあります。

この記事のキーワード

この記事のキュレーター

bonbi GOSSIP 編集部 bonbi GOSSIP 編集部
   
            スゴイコト