絵本に見る『POP』に用いられる素材の活用法

POPや販促物の制作にはアイデアが必要です。そのアイデアを捻出するには経験値が必要です。素材の知識、加工の知識から、見せ方、見え方という表現の仕方が発想できるかが重要です。そして、新しい「気づき」を得る外への行動力も必要になってきます。

SP デザイン室のTです。
私ごとですが、最近子供ができた影響で、絵本に触れる機会が増えました。
有名なところでは、エリック・カール「はらぺこあおむし」、モーリス・センダックの「かいじゅうたちのいるところ」など、皆さんもご存知だと思います。
私の子供も例に漏れず、上記の絵本や、絵本作家の「のぶみ」さんの絵本、おしり探偵シリーズなど好んで読んでおります。
また、自身が子供の頃読んでいた絵本に再度出会ったりと、懐かしむとともに時代の流れを感じたりもいたします。


さて、本屋さんで子供の為に絵本を選んでいると、思わずPOP・販促物の制作に携わっている身として「おっ!」と思うような絵本に出会ったりもします。
素材ギミックの使い方や表現の仕方など。アイデアや、素材知識や加工知識があるからこその発想に出会い、勉強になったりもします。
先の記事であったような飛び出す絵本、いわゆるPOPアップの絵本は多数ありますが、
ここではもう少し違った絵本を紹介したいと思います。
わたなべちなつさんの「きょうのおやつは」です。
こちらはかがみのえほんシリーズの1つで、えほんのページにミラー紙が使用されています。

きょうのおやつは

via 今日のおやつは
画像で気づいた方もいらしゃるかと思いますが、この絵本にはミラー紙が使用されています。
POPや販促物の制作としては、紙製什器や、グラフィック面にアクセントとして使用する「スペシャリティズ」という蒸着紙です。

普段はあくまで、立体造形物を作ったり、平面でポイント的に使用したりと、什器での使用でしか頭になかったので、初めて見たときは、こんな表現の仕方もあるのか!?と関心させられました。

内容も鏡の反射を利用したものになっており、画像の例でいうと、2人分のホットケーキを
作るので卵は2つと、反射を利用して2つに見えるようになっています。
ここではお見せできませんが、他ページも反射をうまく利用した内容になっており、思わず購入してしまいました。
是非皆さんにも一度見ていただきたい絵本です!
普段、業務上で何気なく使用している様々な素材も、業種を変えれば違った使い方・表現の仕方があるのだなと思ったのと同時に、固定観念で固まってしまった頭をほぐすのにいい機会になったと思います。
幅広く、素材知識、加工知識や理解を深め、すこしでも、よりオモシロイと思わせることができるような表現を追及していきたいです。