ここ1ヶ月で話題となったプレスリリース

ジャニーズタレントをグレーでで塗りつぶした「週刊朝日」の発売のプレスリリースは、画像をうまく使うだけで多くのメディアに取り上げられました。

目次

話題作りのコツとは?

プレスリリースは、テキストで見せるだけがその方法ではないこともあります。

今回1位となったプレスリリースは、おそらく意図的かとは思われますが、非常に話題になったものでした。
複数のニュースメディアで報道されたので、ご存じの方も多いでしょう。

プレスリリースランキング

ここ1ヶ月で話題となったプレスリリース
via prtimes

1位のプレスリリース

1位のプレスリリースは、メディアからすると鉄板のジャニーズネタを画像表現をうまく使った形で、記者や編集者の興味を惹くことで多くの記事になりました。
7月16日発売号のジャニーズタレントが大勢参加している表紙をグレーで塗りつぶしたプレスリリースを配信することで、これらの記事につながっています。

ジャニーズタレントのネットでの記事掲載やその画像表現に事務所側制約が入ることは広く知られた話ですが、それを逆手に取って上手く画像表現を行った事例と言えるかと思います。
面白いのは、同日配信の朝日新聞グループメディアのアエラドットネットでは、グレーで塗りつぶしていない表紙が使われていた点です。
昨今、ジャニーズからのネットでの画像使用の制約も昔よりは緩くなっているという話もありますので、本当はプレスリリースでも活用できた「タレント画像入りの表紙」をあえて、「グレー塗して話題を作った」というのは穿ち過ぎでしょうか。

ともあれ、大きな話題づくりに成功し、実売にもつながったのではないでしょうか。

このプレスリリースから学べるのは、テキストだけではなく画像にもこだわることと、前後の状況分析や、それを逆手に取ったアイデアをひねり出す姿勢だと思います。
キャラクター重視のプレスリリース

キャラクター重視のプレスリリース

2位のプレスリリース

キャラクターの有効活用はプレスリリースを拡散させる上での重要事項ですが、「モンスト」も発表からしばらく経ち、そう目を引きにくいと考えたのかもしれません。

このプレスリリースのポイントは、提供する情報を極力増やし、肉厚な展開を行ったことです。
株式会社ミクシィ(本社:東京都渋谷区/代表取締役社長執行役員:木村 弘毅)のXFLAG™ (エックスフラッグ)は、2019年7月13日(土)と7月14日(日)に幕張メッセにて開催した「XFLAG PARK 2019」にて、スマホアプリのひっぱりハンティングRPG「モンスターストライク」(以下、モンスト)のキャラクター「ガブリエル」の獣神化や、TVアニメ『僕のヒーローアカデミア』とのコラボレーション、キャンペーン「モンスト6周年カウントダウン」の開催、モンストアニメの新シリーズなどの情報を解禁しました。さらに、スマホアプリ「ファイトリーグ」と、7月9日(火)より事前登録の受付を開始したスマホアプリ「モンストドリームカンパニー」(以下、モンパニ)の新情報を発表しました。
上記はプレスリリースで伝えたいことをまとめたリード文ですが、これでもかこれでもかと、本来でいうと、5本分くらいのプレスリリースになりそうな内容を1本で伝えています。

プレスリリースは、極力配信本数を増やし、月1−2回は定期的に配信するのが良い、などと広報の教科書には書かれていることもありますが、それも状況を踏まえて臨機応変に変えていくということが今後は重要になるでしょう。

もし、発表からしばらく経ち、注目度が明らかに下がっているという状況分析があった場合、あえててんこ盛りのプレスリリースを作成し、発信してみるのも手です。

飽きられて、忘れられてしまう、そうならないように考えることが、一定の盛り上がりが終わった後に注意したほうが良いことです。

3位のプレスリリース

本メディアでも過去何回か取り上げさせていただいた、バーチャルユーチューバー「にじさんじ」からのプレスリリースが人気を集めたようです。
内容としては、新たな3名のキャストがグループとしてデビューするという、過去のプレスリリースと似た内容ですが、多くの注目を集めた理由はなんでしょうか?
その秘密は、12.4万人もフォロワーがいる公式ツイッターにあるのかもしれません。
「にじさんじ」の公式ツイッターでもフォロワー10万人超え、参加している70名弱のバーチャルユーチューバーはそれぞれ公式ツイッターアカウントを持っており、それぞれ数万人程度のフォロワーを囲っているようです。

ということは、プレスリリースの拡散もメンバーの追加発表などであれば、それぞれのアカウントで拡散することは不自然ではないため、このプレスリリースに人気が集まったのかもしれません。

プレスリリースにおいて、重要なことは「情報企画力」と「情報拡散力」ですが、「企画」はありきたりでも、このソーシャル時代「拡散力」を高めていくことで、プレスリリースが目に触れる機会を多く作ることもできるのではないでしょうか?