2020年末に解散を迎える「嵐」のプロモーション

男性アイドルグループ「嵐」の注目度が年末にかけて上がりつつあるようだ。どのような活動、プロモーション展開を行っているのだろうか。

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2020年度にピークを持っていくためのプロモーション戦略

 総移動距離は1万2982キロで、9日に催された天皇陛下ご即位の祝賀式典で奉祝曲を歌唱した5時間後に、羽田空港を発つ強行スケジュール。それでも松本潤(36)は「いろいろな形で僕らの活動を見てくれた人たちに直接会って20年の感謝の気持ちを伝えられた」と大感激だ。
天皇陛下ご即位の祝賀式典で奉祝曲を歌唱した姿もTVやネットで大きな話題となっていたが、1泊3日で4都市をまわり今後の活動を報告するというこのスケジュールも含めた、プロモーション企画も大きな話題となりつつある。
こんな記事もあった。
サブスクリプション型(定額制)音楽配信サービス「AWA(アワ)」で、11月3日より全シングルの配信開始した嵐の楽曲が再生ランキングを席巻した。

 配信開始日の11月3日には、すべての楽曲の中で再生数が急上昇した楽曲のリアルタイムランキング「THE HOT 100」で、配信開始楽曲65曲が1位から65位までを、配信開始からわずか25分で独占。

 さらに、翌日11月4日の1週間の間に新たに配信開始した楽曲の再生ランキング「Daily Chart NEW MUSIC」でも、1位から65位までを嵐の楽曲が独占した。

 今回配信された楽曲は、1999年にリリースされたデビューシングル「A・RA・SHI」から、日本テレビ系ラグビー2019イメージソング「BRAVE」までの全シングル作品。さらに、配信限定でリリースされた初のデジタルシングル「Turning Up」も配信されている。
音楽配信サービス「AWA」のランキングの中で、1位ー65位までが嵐の楽曲とは凄まじいの一言しかない。
おそらく、「天皇陛下祝賀式典での歌唱」、「1泊3日での4カ国弾丸訪問」、「音楽配信サービスへの楽曲提供開始」は、メディアへの情報開示含めて綿密に練られたPR戦略と言えるのではないだろうか。

楽曲の配信の売り上げと利益に極力繋げられる施策の順番と、メディアへの事前発表の組み立てに思われる。

当然、「天皇陛下祝賀式典での歌唱」のタイミング等は1芸能事務所にはコントロールできないので、その話ありきで、その後に二の矢三の矢を矢継ぎ早に放っていくことを決めたのかもしれない。

PRの世界では、単発の話題がたとえば1ヶ月おきに3回起きるよりも、3日に1度、10日間の間に番組や記事報道ジャックが起きるほうが、大きな話題性向上を生むことが多い。その点を十二分に練っているプロモーション企画に思える。

今後年末に向けて、四の矢、五の矢があるかもしれないし、次のピークは紅白歌合戦に向けたプロモーションになるだろう。

音楽配信強化のためのSNS開設

デビュー20周年の11月3日には3つのSNSアカウントを開設している。

Twitter

instagram

facebook

youtube

その他中国系のweiboとTikTokにもアカウントを開設しているようだ。
2020年を集大成とし、その後解散となる。解散後はさすがに楽曲セールスは落ちるだろうし、今回のSNSを含めた各プロモーション施策は2020年に向けた売上と利益を最大化していきたいという思いから生まれたのではないだろうか。

各SNSの投稿頻度や投稿内容を見ていても、熟達したスタッフが絡んでいることを伺わせるからだ、すべては楽曲の販売につなげていきたいように見える。

国民的アイドルであり、2020年を最後に解散する嵐のプロモーション施策だが、今後1年もいろいろな工夫を見せてくれそうな気がする。