5分でわかる!マーケティングリサーチ

とっつきにくいと思われるマーケティングリサーチについて、使われる専門用語を中心に、わかりやすく解説していきます。

目次

マーケティングリサーチとは??

 マーケティングをしていく過程の中で、このCMの放映前後で、潜在顧客の印象はどう変わったのか?など現状を知りたいときが出て来ると思います。また、今後出す商品パッケージはAとBどちらが消費者に受け入れられるのか?実際の消費者の声を知りたくなるケースもあるでしょう。

マーケティングリサーチとは、現在の消費動向や市場動向を調べたり、調査を用いて、未来の市場動向に対しても予測や分析、考察を行う全活動のことを言います。

マーケティングリサーチの具体例

 過去から現在については、数値というかたちで様々なデータが存在します。しかし、明日からの市場の動向については、過去のデータを用いて予測し、“あたり”を付けなくてはいけません。

では、どのように未来を予測するのでしょうか?

 例えば、「現在持っている車に満足していますか?」という質問を行ったとします。
 
 その際、「気に入っているところはどこか?」と答えた場合の理由について、「デザインが気に入っている」という回答が多かった場合、次回商品開発では、デザイン以外の機能面などが優れた製品を開発すれば、さらなる売上につながる可能性が高くなります。

 このように、集めたデータから因果関係を察知し、直接現れていない顧客の求めているものを洗い出すのが、マーケティングリサーチということになります。

マーケティングリサーチの種類

 マーケティングリサーチには、いろいろな調査方法があります。ポイントは、現状の利用状況や市場動向などを知ることで、未来の需要変化や市場動向を予測し、企業活動に役立てるという点です。

・製品テスト

試食など、商品を実際に体験してもらい、顧客の評価を探る調査方法です。顧客がどんな印象を持つか、どこを改良すればより売り上げを伸ばすことができるかなどの課題が浮き彫りになります。

・事前事後調査

CM、電車広告などの実施前と実施後で調査を行い、その結果を比較して宣伝効果を測定する場合に使われる調査方法です。また、製品テストで、製品を試用する前後で、購入意向がどう変わったのか? 変化を見る場合もあります。

・ホームユース・テスト

テスター(試供品)を各家庭に配って、しばらくの間使ってもらい、その結果を記録してもらいます。テスト期間終了後にその記録を提出してもらい、補足質問を行って製品に関してどう思ったのか?率直な意見を集計します。日常生活の中で行われるテストであるため、より製品の実際の使用状況に近い形で、顧客の意見を集めることが出来ます。

・パッケージ・テスト

製品容器のデザインや色合い、使いやすさ、材質などに関しての意見を集約します。パッケージの評価や、実際にその商品を購入したいかなどの意見、店頭での目立ちやすさについてどう思うかなどの感想を集めます。

・ネーミング・テスト

いくつかの候補の中からどの名前がその製品によく合うか、その他候補の名前に対する意見、印象を集約するテストです。

・テストマーケティング

新製品を実際に販売して、その店頭での様子などを観察するテストです。中規模都市をモデルとして、全国発売と同じような環境で、宣伝、広告、販促イベントなどの反応を見ます。その期間、顧客や売場への調査を並行して行い、製品の知名度や購入率、マーケットシェア、小売店の取り扱い率、宣伝効果などを計測します。結果に基づいて、全国発売の施策を練り、将来の販売数や売り上げなどを予測するために行われます。

顧客の声を集める手法としては、他に、どのようなものが考えられるのでしょうか?

リサーチ手法の種類

・定量調査

消費者や見込顧客に対して、対面・郵送・Webなどを用いてインタビューやアンケートを行い、データを収集します。市場調査の最も代表的な方法といえます。

・定性調査

属性(年齢・性別・職業など)が共通するグループにグループインタビューを行い、本音や本人が認識できなかった意見を引き出す手法です。

・覆面調査

第三者が消費者として実際にサービスを利用し、依頼主に情報提供する手法です。ドラッグストアやコンビニなど、チェーン展開する店舗の店頭状況を上層部が把握するための有効な手段として知られています。近年では「ミステリーショッパー」などとも呼ばれています。

・統計データ調査

政府や大学など公的機関が調査・公表している統計データをもとに、ターゲットとなる顧客の属性(年齢・性別・職業など)に合わせて、数値の割り出しを行っていきます。

いかがでしたでしょうか? 今後もマーケティングリサーチについて掘り下げていきます!